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迷岳(1309.1m)に登ってきました。 [山登り]

連休後半はお天気に恵まれました。
今日も初夏のような日和で、掃除のほか、布団干し、布団カバーの洗濯などを気持よくすることができました。

5月3日、前々から狙っていた台高山脈の池木屋山から派生する尾根の聳える堂々たる山容の迷岳(まよいだけ)に登って来ました。
迷岳は、その名の示す通り、複雑な谷や尾根が入り乱れていて迷いやすい山とのこと。
山と渓谷社が出している分県別登山ガイド「三重県の山」でも、技術的・体力的に上級者向けという扱いになっています。

コースタイムは6時間30分となっていましたので、早起きをし、しっかり朝食をとって6時に家を出ました。

登山口は、香肌峡温泉ホテルスメールの先ですので、このところ通い慣れている国道166号線を走ります。
スメールの先にある唐谷橋の手前に広い駐車場がありました。
橋のたもとに登山届投入用のポストがあり、唐谷川左岸の道を辿ります。
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しばらく行くと、右の尾根への分岐を促す指導標がありました。
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のっけからかなりの急登となり、頑張って登っていくと、露岩や木の根の入り交じった痩せ尾根となります。
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シャクナゲの花が咲いていました。
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その脇から香肌峡の方を見下ろせます。急登だけあってさすがに高度を稼ぐのが早いなと実感。

しばらくはシャクナゲの花を愛でながら登りを頑張ります。
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こんなナイフリッジもありました。
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下界に眼を転ずると、ますます高度感を実感します。
素晴らしい眺めです。
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尾根はますます急峻になってきます。
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809m高点、下から見ると結構目立つピークだと思ったのですが、何の変哲もない尾根上の突起を超えていきます。
ミツバツツジも咲いていました。
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いったん下って、またまた岩尾根を登ります。
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登り切ると、930m高点の飯盛山に出ました。
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岩尾根は大方終わり、登りは少し緩やかになります。
花たちが盛りの尾根歩きは誠に嬉しいもので、ついつい足が止まってしまいます。
これはシャクナゲ。
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これはイワカガミでしょうか。
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それから、アケボノツツジも盛りでした。
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しばらくして唐谷分岐に到着です。
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帰路はこちらから唐谷川沿いに下るつもりですから、地点を確認しておきました。

ここまでくれば先は見えてきました。
穏やかな尾根を辿っていくとアケボノツツジの花が満開です。
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ブナとミズナラの林の中の気持のいい登山道が続きます。
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その樹林の中から、目指す迷岳がぐんぐん迫ってきます。

最後の急登を登り切ると、待望の迷岳に到着。
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ブナとミズナラに囲まれた小広い頂上台地は誠に気持のいい場所でした。
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腰を下ろして昼食をとりながら、ふと地面に眼をやるとこんな風景も。
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あまりの気持よさにゆっくりと頂上で過ごしたのですが、さすがに連休初日だけあって、ほかに3パーティの方々がくつろいでおられました。

名残は尽きませんが、下山に取りかかります。
先程確認した唐谷分岐から斜面につけられた踏み跡を辿って下っていきます。
植林地帯であるため、いろいろな踏み跡が入り交じっています。
テープをきちんと確認しながら降りれば下山路を外すようなことはないと思いますが、私は二度ばかり別の踏み跡に踏み込んでしまいました。
しかし、先程も書きましたように、植林地帯ですから多少踏み間違えても何とか降りていくことは出来ます。
ちょっと強引に下っていくと、唐谷川に下りつきました。
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右岸沿いの道を下っていきます。

ハングした大岩の下にブリキなどで作られた屋根らしきものの残骸があり、ハング下の岩の上にツルの取れた薬缶もありました。
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これは三ノ滝でしょうか。
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スラブのナメが見事です。写真ではなかなかうまく写せませんが。
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樹林越しにかなりの落差を持った垂直の滝が眺められました。
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これが二ノ滝でしょうか。

それから僅かで林道に出ました。
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唐谷川を下ることも出来そうでしたが、安全を期してこれを下ります。

下っていくと、タラノキが随所に見られました。
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新芽は完全に枝を広げています。誰も採らなかったのでしょうか。もったいないことです。

林道を歩きながら、登りに採った登路を眺めます。
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右側の鋭峰が809m高点でしょう。

藤の花も盛りです。
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なおもぶらぶら下っていくと、今は営業を終了しているローラーリュージュ乗り場に出ました。
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2万5千分の一地形図を確認すると、そのローラーリュージュのコースをそのまま降りれば駐車場に出られるようです。
ということで、申し訳ないのですが、そのコースを下りました。
下山後はいつもの通り、飯高温泉に入浴。
さすがに後半連休の初日だけあって、かなりの混雑でありました。

迷岳、予想通り大変面白い山でした。
思えば、三峰山に登ったおりに眼を奪われたのが発端です。やっとその想いが果たせた気がします。
痩せて急峻な岩尾根もナイフリッジも、確かに多少の注意は必要かもしれませんが、私たちのような山屋にとってみればむしろ面白くて仕方の無いルートなのです。
たとえは悪いのですが、無雪期の富士山のように、ただ黙々と代わり映えのしない砂礫の登山道に汗を染み込ませて足を運ぶのに比べれば、正に山屋冥利に尽きるコースといえましょう。
これは超お勧めのコースです。

ところで、林道で見かけたタラノキ。
今回はそういうことを念頭におかなかったので、いつもこの時期には必ずザックに忍ばせている豚皮製の手袋(ホームセンターなどで売っている500円くらいのもの)を持参しませんでした。
というわけで、素手で採れる範囲のみでのではありましたが、ハリギリや山椒なども含め、ほんのちょっとですが採取。
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冷蔵庫の中に残っていた椎茸も使い、その晩は天婦羅にし、美味しく頂いたところです。
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因に山椒の若葉はお豆腐の薬味にしました。


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いっぷく

山らしい画像が撮れましたね
by いっぷく (2013-05-07 04:07) 

hirochiki

今年のGWは、お天気に恵まれたのでありがたかったですね。
やさしいピンク色のシャクナゲの花びらがとても可愛いです。
伊閣蝶さんは、春のお花を眺めながら登山を楽しまれたようで何よりです。
揚げたての天ぷらの写真がたまりませんね。
冷奴も美味しく召し上がったことでしょう。
ところで、今日からはまたいつもの日常が戻ってきますね。
急に暑くなりましたので、くれぐれもお身体にご自愛下さい。
by hirochiki (2013-05-07 05:36) 

のら人

これはまた素晴らしい山岳ルートですね。
ナイフリッジあり、シャクナゲも既に咲いていて、カラフルな山稜ですね。
山菜も採れたご様子で天ぷらも事の他、美味しかった事でしょう。
ハリギリは結構高木になってしまっている事が多いので、自分の場合、偶然採れる事が多いです。これもアクが強い分、天ぶらにすると何とも言えない「コク」があり、大好きです。 ^^
by のら人 (2013-05-07 08:11) 

夏炉冬扇

お早うご゛さいます。
面白い名前の山ですね。
シャクナゲ祭り、こちらでも4月松くらいからやってますよ。
by 夏炉冬扇 (2013-05-07 08:16) 

tochimochi

台高山脈、憧れはありましたが行けずじまいでした。
こんな古賀志のような変化のある面白い山があったのですね。
今度は唐谷川の沢登りに挑戦でしょうか。
今年は山菜も育ちが早いようでコシアブラもタラノメも食せませんでした。
天ぷらが美味しそうです。
by tochimochi (2013-05-07 21:24) 

伊閣蝶

いっぷくさん、こんばんは。
山の写真は難しくて、私にはなかなかうまく撮れません(^^;
ですからこのように仰って頂き、とても嬉しく思います。
ありがとうございました。
by 伊閣蝶 (2013-05-07 23:01) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんばんは。
今年の大型連休、仰る通り、前半も後半もお天気に恵まれありがたい限りでした。
シャクナゲの花ですが、まさか見ることができるとは思っておりませんでしたので、これは感激でしたね。
それからアケボノツツジ、これもこの山域で見ることができるとは思ってもおりませんでした。見つけたとき一瞬信じられなかったほどです。
この時期に山に入ると、うまくいけば何らかの収穫があります。山菜の天婦羅は新鮮なこともあってやっぱり格別です。
冷や奴と山椒もなかなかでした。
今日から仕事でしたが、風が強く気温も低くなり、なかなか体がついていきません。気をつけたいものです。

by 伊閣蝶 (2013-05-07 23:01) 

伊閣蝶

のら人さん、こんばんは。
このコース、想像以上に充実した良いルートでした。
たくさんの花にも出会えたし、何といってもタラノメなどの収穫もありましたから。
ハリギリは仰る通り、高木になってしまうので、なかなか新芽を採るのが難しいのですが、林道の場合低い斜面から立ち上がっていることがあるので、そのときはラッキーですね。
ハリギリやコシアブラを天婦羅にした時の独特な「コク」、これは癖になってしまいます。私も大好きです。

by 伊閣蝶 (2013-05-07 23:02) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんばんは。
全くひねりのない名前で驚きます。でも確かにそんな山でした。
九州に単身赴任をしていたおり、よく尾鈴や中央山地にシャクナゲの花を見に出かけました。

by 伊閣蝶 (2013-05-07 23:03) 

伊閣蝶

tochimochiさん、こんばんは。
tochimochiさんも台高山脈を目指されたことがおありでしたか。
私はこのところ、飯高周辺の山ばかり出かけていますが、本当に良い山が多くて嬉しくなります。
古賀志山と同じく、バリエーションに富んでいますね。
唐谷川、是非とも遡行に出かけたいと思っています。行きたいところばかり増えて困りますが。
タラノメやコシアブラ、そろそろこちらでも終わりになりそうです。仰る通り今年は育ちが早いようですね。

by 伊閣蝶 (2013-05-07 23:04) 

Cecilia

採れたてのタラの芽で揚げたての天麩羅、さぞかし美味しかっただろうと思います。
素手で採れる範囲とは言え、痛かったのではないのでしょうか?
このところ気温差が激しいですが、良いお天気が続き洗濯がはかどりますね。
今回も楽しい登山だったようですがお疲れ様でした。
by Cecilia (2013-05-08 13:56) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんばんは。
この時期、山菜は山歩きのお駄賃のような気もします。
ただ、仰る通り、素手でタラノメを採るのは、ちょっと辛くて、手にいくつか傷を負ってしまいました。
お天気が良くて、洗濯も楽しくなります。天気がいいと家事もはかどりますね。
by 伊閣蝶 (2013-05-10 00:41) 

九子

タラの芽、よく採れましたね!
今年は全滅に近いと言われていて、それでも例のきたさんが、山をだいぶ長い事歩き回ってやっと茶色くなりかかったのを採ってきてくれましたが・・。
山菜の王様かもしれません。( ^-^)
by 九子 (2013-05-10 21:12) 

伊閣蝶

九子さん、こんばんは。
先日、八ヶ岳山麓の実家に帰ったときには、タラノメの天婦羅を食べられなかったので、もしかすると今年はあまり良くなかったのかもしれません。
こちらではかなり見かけましたよ。
ただ、記事にも書きましたように、豚皮の手袋を忘れてしまったので、とげで手に細かな刺し傷を作ったりして、なかなか辛いものがありました。
山菜の王者!そういう感じもしますね。
by 伊閣蝶 (2013-05-10 22:06) 

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