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慌ただしい週末 [日記]

今日も、相変わらず強く冷たい風が吹きすさぶ真冬のようなお天気でした。
それでも晴れているので気が楽ですが。

週末は土曜日からの三連休でしたので、横浜の自宅に帰ることにしました。
2月が家内の誕生月でもありましたので、そのことも帰宅の理由です。

2月5日に名古屋の営業本部で全体会議があって出かけたのですが、その折、どうも風邪をもらったらしく、翌日から喉が痛くなり、咳や鼻水が止まらなくなりました。
その後も出張や来客などが続いていたので、体調はかなり悪かったのですが、高熱が出ることもなく土曜日の朝には喉の痛みも峠を越えたようです。

土曜日の朝、津では雪が舞っている厳冬のような天気になりました。
四日市から桑名辺りまではかなりの雪が降っていて、車ではちょっといやらしい感じです。
それでも、新東名に出て東に向かうに従い天候は良くなり、横浜も比較的穏やかなお天気でした。
自宅近所では白梅が花をつけていて、嬉しくなります。
ume0209.jpg

家内は土曜日も仕事ですので、誕生日お祝い用のケーキを買い出しに出かけました。
こんなことでもない限りケーキ屋さんに出向くことはないので、ケーキを注文している間、いろいろなお菓子を興味深く見まわしました。

夜、二人でお誕生日お祝いディナーを頂いて帰宅すると、私の実家から電話があり、上の妹の舅が体調を崩して病院のICUに担ぎ込まれたとのこと。意識はあるということなので心配しなくても大丈夫だろうとの母の見解でした。

しかし、翌朝、残念なことに亡くなったとの連絡が入りました。

たまたま私がこちらに帰ってきていることもあり、取るものも取りあえず実家に帰省。
妹夫婦の家に駆けつけると、舅はもう自宅に帰ってきていました。
96歳という高齢ながら、2月4日まで日記をつけていた舅。顔に目立った窶れなどはなく、今にも起きだして、「おう、○○ちゃん(私の名前)、どうゆうだい、けえって(帰って)来ただかい」と優しく言葉をかけてくれそうな感じで、とても永久の眠りについている姿とは思えません。
シベリア抑留から生還し、これまでにも大病を患いながらも、強靭な精神力で乗り越えてきた舅。
90歳を超えてから編んだ自分史を嬉しそうに私たちに手渡しながら、若干照れくさそうに「遠慮のない感想を言ってくれ」と微笑んだ顔などが走馬灯のように甦ります。

息を引き取った2月10日は、たまたまお連れ合い(妹の姑)のお誕生日にあたるので、きっとあちらの世界で待っているおばあちゃん(姑)の誕生日に合わせて会いに行ったんだね、と妹は泣きながら話してくれました。

私は基本的に、あの世とか霊の世界というものには興味がありませんし、人は地球の上に生きている生物の一つの種族として、その生体機能が役目を終えた段階で、有機物の塊として自然に還っていくだけのこと、と思っています。
もちろん、近しく大切な人の旅立ちは辛く悲しいものですし、当然に訪れることであると頭では分かっていても気持ちに上でそれを受け入れることはなかなか難しいことも承知しています。やはり悔しいし残念です。これは残された者の身勝手な憤りに過ぎないものであることも十分認識はしていますが。
しかし、霊魂というものが果たして存在するのか、彼岸の地というものがあるのか。プラトンの「パイドン」を読んだりして、いくつかの点では共感しながらも、根本的なところでは、私はその存在を肯定はできないでおります。
20年近くも前に先に逝かれたお連れ合いの誕生日に合わせて、自らも旅立ったということは、所詮残された者たちが自らを慰めるために持ち出した寓喩のようなものなのかもしれません。
それでも舅が、姑の誕生日に駆けつけてお祝いをしたり、15年前に小児がんで幼くして亡くなった孫娘に会って抱きしめたりしているのではないかと、そんなふうに思いたくなってしまうのです。

妹夫婦には、お通夜や葬儀・告別式に参列できない不義理を詫び、慌ただしく横浜に戻りました。

そして、本日の夕方、津に戻ってきたのですが、お天気は良かったものの風が強く、高速道路は横風でしばしばハンドルが取られそうになりました。
それでも、富士山などが美しく眺められたので、一人で運転する無聊が慰められます。
これは、鮎沢PAから見た富士山です。
ayusawa0211.jpg

ところで、いつもは渋滞とは無縁な休日午後の四日市JCから鈴鹿ICの間の下り線が渋滞中とのことで、訝しく思いながら走っていくと、なんと上り車線で立て続けに起きた事故の見物渋滞でした。
ただでさえ渋滞する休日上りの亀山~四日市間なのに、さらに事故が重なったのではたまりません。
見物渋滞に腹立たしい思いをしながらも、上り線のひどい渋滞を見て、何となく申し訳ない気分で帰宅したところです。

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夏炉冬扇

南無阿弥陀仏。
そろそろ死に際のあり方なぞ考えなくちゃ…
by 夏炉冬扇 (2013-02-12 18:34) 

tochimochi

私も今年になって2回告別式に行きました。
この時期になると旅立たれる方が多いですね。
霊魂は信じない...私も同感ですが近しい方が亡くなると特別の想いがこみ上げてくるのも事実、運命的なものも信じてみたくなります。

by tochimochi (2013-02-12 18:55) 

hirochiki

奥様のお誕生日おめでとうございます。
また、お元気に素晴らしい一年を過ごされますように。

それから、妹さんのお義父様はご高齢でありながら
つい最近まで日記をつけていらっしゃったとは、素晴らしいと思います。
姪っ子さんのことは、そうだったのですね。
我が子や孫に先立たれることの悲しみや辛さは、本当に言葉では言い表せません。
妹さんのお義父様のご冥福を心からお祈りいたします。
by hirochiki (2013-02-12 20:46) 

のら人

90歳を過ぎていて、「遠慮のない感想を言ってくれ」とは ・・・
凄い大人ですね。 とても、自分がそんな大人にはほど遠いと思います。(既に、いいオヤジ年齢ですが^^;)
自分の祖父母は既に他界していて、その後20年位「不幸」が身内にはありません。いずれは、の時の為に心の準備が必要な気がしてきました。
by のら人 (2013-02-12 22:08) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんばんは。
まだまだ、それは随分先のお話だと思います。
充実したお時間をお過ごしになっておられるな、ととても羨ましく存じますので。

by 伊閣蝶 (2013-02-12 23:34) 

伊閣蝶

tochimochiさん、こんばんは。
実は、明日の晩、急遽、以前の職場の関係でお通夜に出かけることになりました。
私も、今年に入って、関係のある訃報が4件目となります。
やはり、例年になく厳しい今年の冬故のことなのでしょうか。
運命的なもの、確かに信じてみたくなってしまいますね。私自身は唯物史観に魅かれる者ではあるのですが。

by 伊閣蝶 (2013-02-12 23:34) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんばんは。
家内の誕生日への温かなお祝いのお言葉、誠にありがとうございました。
お互いに元気に年を重ねられることを感謝している次第です。

妹の舅の訃報、突然のことにさすがにショックは大きかったのですが、これも避けることの出来ない道かと胸に刻んでおります。
姪が身まかったおりの舅の悲嘆は堪え難いほどのものでした。もちろん、私もこの世の無情を恨んだものです。妹の悲しみと絶望感も大変なものでした。今でも時折そのことを考えて涙が流れてしまうと申しております。
大往生は、その意味からすれば、まだ多少救いがあるのかもしれませんね。
お悔やみのお言葉、心より感謝申し上げます。

by 伊閣蝶 (2013-02-12 23:35) 

伊閣蝶

のら人さん、こんばんは。
妹の舅は、正に大人(たいじん)の風格を兼ね備えた人間でした。
私が心から尊敬できる数少ない身内の一人でもありました。
私自身の祖父母ももう疾うに他界しておりますが、未だ健在の父母ももう高齢なので、考えたくはないのですが、避けては通れぬ道と痛感した次第です。

by 伊閣蝶 (2013-02-12 23:37) 

Cecilia

体調がすぐれないのにいろいろと大変でしたね。
妹さんのお舅さんのご冥福をお祈り申し上げます。
姪御さんの詩をあらためて拝読させていただきましたが、いつ読んでも胸を打たれ、与えられた命を大切にしていこうという気持ちを新たにさせられます。
また奥様のお誕生月とのことでおめでとうございます。甘いものがお好きでない伊閣蝶さんがケーキ屋さんに行くというのは勇気が要る行為では、と拝察します。
私は今月、娘たちと東京に行くことになりました。中央道を通る予定ですが東名高速で行くかもしれません。横浜方面で用事がある可能性もあって。
by Cecilia (2013-02-13 08:24) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんばんは。
温かなお悔やみのお言葉、誠にありがとうございました。
姪の詩、私も辛いことがあった時など、折に触れて読み返します。
その都度、命のあることの大切さを感じさせてくれ、生きているだけでも幸せなことだなと痛感させられます。
それから、家内の誕生日にもお祝いのお言葉を頂戴し、恐縮に存じます。仰る通り、ケーキ屋さんにいくのは、さすがにちょっと抵抗感がありますが、ある意味では少し興味があったりしますね。
ところで、お嬢様方と東京にお出かけとのこと。
中央道も、笹子トンネルがやっと復旧したので大丈夫かと思います。
ただ、横浜方面にご用事がおありなのであれば、東名の方が便利かもしれませんね。
by 伊閣蝶 (2013-02-13 22:57) 

九子

伊閣蝶さん、こんばんわ。
姪御さんの詩ですが、もしかしたら長野県立こども病院に入院していらっしゃいませんでした?
こども病院が作った本かなにかで、入院されていて亡くなられたお子さんの「電池」の詩を読んだ覚えが有るのですが・・。

本当に凄い詩です。11歳で命の本質を捕まえられていらっしゃるのですもの。
もちろん彼女は向こうで幸せに暮らされていらっしゃると思います。

はい。私は一応仏教徒ですから、魂の不滅とあの世や次の世を信じていますよ。( ^-^)
by 九子 (2013-02-18 22:17) 

伊閣蝶

九子さん、こんばんは。
はい、仰る通り、姪はそこに入院しておりました。
姪の作った「命」の詩は、命を電池に例えて表現しており、当時、私も涙ながらに読みながら、姪を抱きしめていたものです。姪をお姫様だっこしたとき、(そのときは薬の副作用などで太っていたので)「私のことをこんなふうに軽々と抱き上げてくれるのは伯父ちゃんだけだね」といった姪の言葉を思い出します。
姪の最期の姿は、今の私にとって忘れ得ぬ記憶です。
それ以上に、妹の悲嘆は堪え難いものでした。
今は明るく振る舞ってくれている妹の、本当の意味での強さに、私はいつも力づけられています。

by 伊閣蝶 (2013-02-18 22:46) 

九子

やっぱりそうだったんですね。地元のテレビ番組でも取り上げられていたと思います。

お母様のご苦労、いかばかりでしょうか。
素晴らしい妹さんですね。

あの時に凄い!と思った詩を書かれたお子さんが伊閣蝶さんの姪御さんだったなんて、本当にびっくりしました。

リンクにあった詩とお母様の文章、早速evernoteに入れさせて頂きました。
by 九子 (2013-02-19 15:21) 

伊閣蝶

九子さん、こんばんは。
温かなコメント、ありがとうございました。
妹は、私がいうのもなんですが、大変に大きな人間です。
神は、その人が越えられる試練しか与えない、といいますが、余りにも過酷すぎる試練ではないかと、正直なところ神を恨みました。
結果として、今の妹はそれを乗り越え、同じような小児がん患者や家族のための活動にも取り組んでいます。
だから、九子さんのコメント、本当に胸に沁みました。
早速evernoteに入れて頂きましたこと、心より感謝します。

by 伊閣蝶 (2013-02-19 22:34) 

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