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白猪山に登ってきました。 [山登り]

昨日の朝から、猛烈な下痢が始まり、本日、どうしようもなく病院に出かけました。
ノロなどの感染症ではないようで、恐らく腹の風邪なのでしょう。
食欲もなく、下痢で全部出てしまうので、点滴をしてもらったところです。
点滴は、30年以上前、造影剤を入れるために一度行ったことがあるだけで、今回のような本来目的のものは初めての経験です。
一時間半という時間も結構長いものでしたが、取り敢えず少し体力も回復したようです。
今日はやむを得ず仕事を休みましたが、明日は出勤の予定です。
これほど本格的に腹を壊したのは、ここ10年くらいなかったので、さすがに応えました。

13日の日曜日、夕刻以降に盛大な低気圧が寒波を伴って来襲する、という予報でしたので、好天の午前中に山に出かけることにしました。

出かけたのは、飯南(現在の松阪市)に聳える信仰の山である白猪山(しらいさん)で、標高は819.7mです。
局ヶ岳、堀坂山(ほっさかさん)とともに「伊勢の三山(伊勢の三ツ星)」とも呼ばれています。

ここのところの冷え込みのせいで、車のフロントガラスなどが霜で凍り付いており、それを取るのに意外に手間取ったことから、時間節約のため伊勢自動車道で松阪I.C.まで向かいました。
県道59号線を国道166号線方面に走り、あとは国道166号線で大石まで向かいます。
波多瀬橋を左に見てしばらくで右に大石幼稚園を見ると、右側に「白猪山登山口」の標識がありますから、それを右折し、しばらく走ると大石不動尊に到着。
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ここから先も車で走ることはできそうですが、この辺りは棚田が大変美しいと聞いていますから、ここに駐車し歩き始めました。

狭い車道を指導票に従って登っていきます。
傾斜の強い道を登っていくと、右に大石地区の上水道施設があり、そのあたりに車を三台くらいは止められる空き地がありました。
その上から林道となり、ここに指導票があります。二万五千分の一の地形図で「都」と表記された地点です。
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四輪駆動の軽四輪以外の通行は控えてほしいとのことでしたが、仰る通り、普通車でここを走るのはやめた方が賢明でしょう。

鹿などによる獣害がひどいようで、ところどころに捕獲用の罠や通電したネットなどが設置されています。
折しも罠にかかった鹿を、三人くらいの方々が皮を剥ぐなどの作業をしていました。

落ち葉を踏みしめながら登っていくと茶畑に出合います。
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このあたりのお茶は「深蒸し茶」で、大変おいしいと評判です。
それまでコーヒーなどを飲んでいた職場に、このお茶が届けられると、全員がお茶を飲むようになる、という話まであるとのこと。

銀色に輝くススキの穂も印象的です。
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いつしか道は山道となり、冬枯れの穏やかな登りとなります。
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傾斜を増した山道は落ち葉で埋め尽くされ、少々滑りやすくなっていますが、頑張って登りつめると、石尊神社とニノ峰と白猪山頂上の交差点に到着しました。
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ここまで大石不動尊から1時間15分くらい。
二ノ峰は展望台となっていて、気持ちのいい場所でした。
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目指す白猪山は眼前です。
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楽勝かと思いきや、意外に傾斜のきつい登りで、頑張って登ると左側に展望櫓が現れます。
そこを右に折れてわずかで白猪山頂上に到着。
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二ノ峰ほどではありませんが、立木の枝も適当に刈りはらわれていて眺望はまずまず。

先日登ってきた矢頭山が木立の間から望めました。
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こちらは局ヶ岳です。
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「伊勢の槍ヶ岳」と呼ばれるだけあって、印象的な三角錐ですね。

眺望を楽しんだ後、先ほどの交差点まで戻り、反対側の石尊神社に向かいます。
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さすがに信仰の山だけあって、これは見事な神社でした。

ここから夏明方面に下ると、日本の棚田百選にも選ばれている深野の棚田を見ることができるそうですが、車を大石不動尊においてきてしまったので、遺憾ながら往路を戻りました。

登るときは気が付かなかったのですが、都を過ぎたところに水仙の花が咲いていました。
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もう春はすぐそこまで来ているのですね。

そのすぐそばには、ヒマラヤユキノシタの花がありました。
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下りながら眺める棚田の風景もなかなかいいものです。
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その背後には白猪山がゆったりとした山容を見せていました。

白猪山は良い山です。
コース中、危険な個所は全くなく、山頂一帯からは広闊な眺望も得られました。
私は残念ながら見ることができませんでしたが、ここからは富士山も意外に大きく望むことができるのだそうです。
アプローチも便利で、今回往路では高速道路を利用したものの、県道59号線と24号線を使えばほとんど迷うことなく久居まで短時間で出られます。
山中では飲食を一切せずに、腰を下ろして休むこともしなかったので、往復二時間半弱で行って来れました。ガイドブックのコースタイムは4時間となっていましたが、これはかなりの余裕をみてのことでしょう。
また、このあたりの方々は、みなさんとても人懐っこく親切で、里道を歩いていると、先方から挨拶をしてくださいます。
何ともホッと心が温まる時間をたくさん頂戴した次第です。

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コメント 8

ムース

三重県のお茶ですか・・・。大変気になりますね。
今年も宜しくお願いします。
by ムース (2013-01-16 16:02) 

tochimochi

私も20代の頃に猛烈な下痢を経験したことがあります。
食中りかと思っていましたが...。
近場のいい山を発見しましたね。
展望もよく花も咲いて春にはもっと楽しめそうです。
by tochimochi (2013-01-16 19:17) 

夏炉冬扇

こんばんは。
山ってやっぱり信仰の対象なんだと、改めて思いました。
いつもお元気です。見習わなくちゃ。
by 夏炉冬扇 (2013-01-16 22:17) 

伊閣蝶

ムースさん、こんばんは。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
三重県のお茶は伊勢茶といい、名産です。
北勢から中勢などにかけては茶畑が多く、実際に飲んでみると大変美味しい。
私も一発でファンになってしまいました。自宅で飲んでいるのももちろん伊勢茶です。
by 伊閣蝶 (2013-01-16 22:30) 

伊閣蝶

tochimochiさん、こんばんは。
私も食あたりかと思いましたが、もっと怪しいものを食べても何ともなかったので、恐らく腹の風邪だと思います。ひどいものでさすがに参りました。
標高は低くても、歴史もあって地元にも愛される山々がたくさんあり、本当に恵まれた環境だと思っています。
これから春に向かって、正に花が楽しみの時期を迎えますので山登りにも気合いが入りそうです。
by 伊閣蝶 (2013-01-16 22:34) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんばんは。
里から見える山は、畏敬の念もあるのでしょう、ほとんどが進行の対象になっているようです。
伊勢の国は神様の国ですから、なおさらその想いも強いのかもしれません。
ところで、今回、ひどい下痢をしてしまいました。年寄りの冷や水かもしれないと反省すること頻りです。
by 伊閣蝶 (2013-01-16 22:37) 

Cecilia

回復に向かわれているようで何よりですが、どうかお大事になさってください。
私は先週末は長女が成人式で忙しくしていました。13日に式典があったので雨に降られずラッキーでした。
冬枯れの景色のお写真が続いたあとの水仙とヒマラヤユキノシタ。そこから芳香が漂ってくるようです。
by Cecilia (2013-01-17 09:06) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんばんは。
ご心配をおかけし、申し訳ありませんでした。
おかげさまですっかり快復しております。
お嬢様のご成人、誠におめでとうございます。
今年は私の双子の姪も成人式で、嬉しさもひとしおです。
水仙とヒマラヤユキノシタの花、仰る通り、冬枯れの淋しい山道を降りて来てから気づいたので、殊の外嬉しく感じました。
水仙はほのかに春の香りを漂わせていましたよ。
by 伊閣蝶 (2013-01-17 21:34) 

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