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暖かくなりました [日記]

120306_1236~01.jpg時ならぬ低気圧の影響で、日曜日から厳しい寒さにさらされてしまいました。
一時の春めいた陽気もどこへやら、という感じです。

帰省中の我故郷富士見では、この時期では珍しいほどの積雪になりました。
それでも昨晩から気温が上がり始め、今日も、朝のうちこそ雨の降る肌寒い気候でしたが、午後からは天気も回復し、一気に春の陽気となったところです。

今日は伯父の葬儀・告別式。
私的な事柄にも関わらず、皆様からお心のこもったコメントを頂戴し、ありがたさと申し訳なさで一杯です。
本当にありがとうございました。

伯父は享年82歳。
かなり以前に家業は長男(私の従弟)に譲って一線を退いていたのですが、昨晩の通夜、本日の葬儀と、驚くほど多くの方にご会葬を頂き、さすがに驚きました。
身内や自身には大変厳しい人でしたが、周囲の方には大変温かく接し、気さくにいろいろと相談にのる、男気に溢れた人柄ゆえのことなのでしょうか。
我が伯父ながら、ちょっと誇らしい想いにさせられました。
もちろん、ご会葬の方々には喪主である長男ゆかりの人も相当数おられましたが、それもまた、伯父の資質を発展的に受け継いでいるからに他ならないのではないかと考えます。
亡くなった本人はともかく、残された家族にとって、別れを惜しんで下さる方がたくさんいらっしゃることは何よりの慰めとなりましょう。
その意味でも、数多くの方々にご会葬頂いたことは伯父にとっても大きな供養となったのではないかと思います。

さて、伯父の野辺送りは、曹洞宗である菩提寺によって行われましたが、導師をお務めいただいたご住職の声が大変に素晴らしく、思わず聞き惚れてしまいました。
お経や声明は、音楽的な観点からみても誠に素晴らしい響きではないかと常々思っておりましたが、このご住職の唱えられるお経、殊に御詠歌(ではないかと思います)は、艶のあるバリトンに乗ってしみじみと堂内に響き、思わず落涙を誘われたものです。
節回しは、どことなく「船頭小唄」に似ていて、私にとってはなぜか懐かしい響きに感ぜられました。

「おれは河原の枯れすすき、おなじお前も枯れすすき…」

もしかすると声楽の心得がおありなのでは?などとふと感じ、まさかミサ曲をお歌いになることなどなかろうな、などと埒もない罰当たりな空想をしてしまったのでした。
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hirochiki

大勢の方たちにお見送りをしていただけるというのは、やはり伯父様の温かいお人柄ゆえだと思います。
午後からはお天気も回復したとのことで、少しほっといたしました。
あらためて、伯父様のご冥福を心からお祈りいたします。



by hirochiki (2012-03-06 19:07) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんばんは。
昨日に引き続き、お心のこもった温かなコメントを頂戴し、本当にありがとうございました。
朝のうちは雨となり、「涙雨か」と一層悲しい思いが募りましたが、火葬から葬儀・告別式までの間に空も晴れ上がり、とても暖かな春の日和となりました。
多くのご会葬の方々に不自由な思いをさせなかったのも、伯父の想いが天に届いた故のことなのかもしれない、などと勝手に思っております。
by 伊閣蝶 (2012-03-07 00:04) 

夏炉冬扇

今晩は。
お経をどのように唱ずるかはそれぞれの御住職でこだわりがありますね。お寺さんによって同じお経でも微妙にちがいます。

by 夏炉冬扇 (2012-03-07 22:33) 

朝比奈 千歳

これは・・・niceを付け難い内容ですね。

伯父さんの事は非常に残念な事ですが、謙虚な心をお持ちですから、きっと天界で見守ってもらえるのではないかと勝手ながら思っています。

伯父ではないのですが、私も実父を亡くして現在母と妹と暮らしている身ですから共感出来る部分はあります。享年60で実はもうじき七回忌です。

私の父も偉大な方でした。頑固でお世辞にも融通が利く程ではなかったのですが人の下で動く器ではなく職人の気質の溢れる人でした。
自分で建築系の有限会社を立ち上げた事もありますし、ガンに侵されていなければまだ続けられていたのではないかと思いを馳せると、天命というのはとても儚いものだなあと、そして今後の自分の生き方について強く考えさせられます。

不謹慎で駄文ながら、住職であればミサというよりは涅槃交響曲の方が合ってるかもしれませんね。
by 朝比奈 千歳 (2012-03-08 00:17) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんにちは。
仰る通り、お経をどのように唱ずるか、御住職にはそれぞれ独特の想いがおありのようです。
曹洞宗は般若心経を読みますが、この多くの人が知っているお経ですらもそれぞれに違いがあって、大変興味深く思います。
by 伊閣蝶 (2012-03-08 12:11) 

伊閣蝶

朝比奈千歳さん、こんにちは。
お心のこもった温かなコメントをありがとうございました。
心より御礼申し上げます。

お父様、もう七回忌をお迎えになるのですか。
60歳のお若さでご逝去とは、何とも無念で言葉もありません。
しかし、こうして御子息から「偉大」と称賛されることは、お父様にとってこれ以上もない喜びではないか、とも忖度します。
会社を立ち上げ、それを運営するのは、並大抵のことではありません。
その道半ばでお倒れになったことは残念至極であられたことと存じますが…。
コメントを拝見し、ああ、お父様はこうしてしっかり朝比奈千歳さんのお心の中で生き続けておられるのだなと感じました。

どうも、乱文になってしまい、想いをうまくお伝えすることができずにもどかしい限りです。
申し訳ありません。

それから、確かに御住職がお歌いになるのであれば、黛の涅槃交響曲の方がぴったり合いそうですね。またまたバチあたりなことを書いてしまいましたが。
by 伊閣蝶 (2012-03-08 12:26) 

のら人

大変でしたね。
お疲れ様です。
身内の親族の通夜・お葬式は特に「血」が近いと非常に肉体的にも精神的にも消耗致します。 自分も15年以上前ですが、お寺で実の祖母の遺体の傍らで通夜後、たった一人で朝まで「守り」をしたことがあります。仏さんと添い寝状態でしたが寝れました。変な夢を見ず「ほっとした」経験があります。^^;
「お経」がなぜか癒される気持ちは良く分かります。
by のら人 (2012-03-08 19:40) 

伊閣蝶

のら人さん、こんばんは。
温かなお気遣いのコメント、誠にありがとうございました。
のら人さんは、お祖母様のご遺体と一晩添い寝をなさったのですね。
お一人でお守りになったとのことですから、大変なことと存じます。
私はまだ、さすがに一人で遺体とともに一夜を過ごした経験はありません。
しかし、仰るとおり、血縁が濃い身内の弔いは、肉体的にも精神的にも負担が大きいものですね。

お経の不思議な力、音楽の面からみても大変興味深く感じております。
大きな共通点は、ともに心を癒すことを目的として奏でられるということなのかもしれませんね。
by 伊閣蝶 (2012-03-08 23:48) 

Cecilia

お通夜・葬儀で帰省されていたのですね。寒い中お疲れ様でした。
私はご詠歌を聴く機会がないのですが、興味があります。
ちなみに夫の実家も曹洞宗ですがご詠歌を聴いたことないです。
築地の本願寺にはパイプオルガンがありますが、お寺で聴くパイプオルガンってどんな感じなのだろうかと思います。

by Cecilia (2012-03-09 08:37) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
温かなお気づかいのコメント、ありがとうございます。
私も、自分の親戚に曹洞宗の檀家が結構いますが、今回のような御詠歌は初めて聴きました。
般若心経などは私も一緒に唱した経験がありますが。
ところで、築地本願寺にはパイプオルガンがあるのですね。
それは一度是非とも聴いてみたいものです。

by 伊閣蝶 (2012-03-09 12:08) 

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