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フランソワ・トリュフォー監督、生誕80年 [映画]

昼から冷たい雨の降る週明けとなりました。
全国的には気温もだいぶ暖かくなったようですが、東京近郊はそうでもなく外出の折などは雨の冷たさが身にしみました。

今日のgoogleのロゴは、なんとフランソワ・トリュフォー監督です。
google-truffaut.jpg
つまり、本日が生誕80年なのですね。
トリュフォー監督は1984年に53歳の若さで亡くなったのですが、生きていれば80歳。
あとで袂を分かってしまいましたが、同じヌーヴェルバーグの盟友であったジャン=リュック・ゴダール監督が、81歳の現在でも現役で映画とかかわりを持っていることを思えば、その早世がいまさらながらに悔やまれます。

トリュフォー監督作品といえば、私はやはり「大人は判ってくれない」が真っ先に頭に浮かびますが、主役のアントワーヌ・ドワネル(モデルはトリュフォー監督自身)を演じたジャン=ピエール・レオの存在感と、あのラストのストップモーションが鮮烈な記憶として残っています。

現在、DVDBoxセットが販売されていますが、テレビなどでも放映される機会が結構あるので、眼にされることも多いのではないでしょうか。
Boxセットの価格もそれなりにこなれてきているようです。
そうはいいつつ、「逃げ去る恋」「ピアニストを撃て」「終電車」「突然炎のごとく」なども、私のお気に入りですが、DVDで入手しようと思うと、それぞれにBoxセットを買わなくてはならなくなり、やはりかなりの出費となりそうですね。

フランソワ・トリュフォー DVD-BOX「14の恋の物語」[I]
「あこがれ」(短篇)/「大人は判ってくれない」/「アントワーヌとコレット〈二十歳の恋〉より」/「夜霧の恋人たち」/「家庭」/「逃げ去る恋」


[DVD] フランソワ・トリュフォー DVD-BOX「14の恋の物語」[II]
「ピアニストを撃て」/「終電車」/「隣の女」/「日曜日が待ち遠しい!」


[DVD] フランソワ・トリュフォー DVD-BOX「14の恋の物語」[III]
「突然炎のごとく」/「恋のエチュード」/「柔らかい肌」/「私のように美しい娘」


こうして改めて作品を見てみると、ヌーヴェルバーグの旗手というよりも、むしろ典型的な映画好き作家であったのではないかと思ってしまいます。
映画の実験的な表現の可能性を突き詰めるというよりも、映画の描き出す夢の世界にとりつかれていたかのような…。

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コメント 9

hirochiki

フランソワ・トリュフォー監督は、残念ながら存知上げないのですが
若くしてお亡くなりになってしまったのですね。
映画が大好きな監督が作られた作品の数々は、機会があれば是非とも観てみたいです。

ところで、こちらは今日も冷たい雨の一日になりそうです。
伊閣蝶さんも、お気をつけてお出かけ下さいね。

by hirochiki (2012-02-07 05:50) 

夏炉冬扇

お早うございます。
ヌーベルバーグという言葉があったなぁとは思いましたが、この方全然知らないのです。御造詣深くていらっしゃる。
by 夏炉冬扇 (2012-02-07 08:10) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんにちは。
フランソワ・トリュフォー監督は、俳優としても活躍していて、例えばスピルバーグの「未知との遭遇」などにも出演しています。
53歳での逝去はやはり残寝ですが、彼の映画がこうして今でも手軽に観られることはありがたいと思います。

名古屋では冷たい雨になっているとのこと。
こちらも冷たい雨の朝になりました。
昼になって気温は上がるようですが、夜にはまた冷え込むそうで、まだまだ油断はできません。
どうぞ、お風邪などひかれませんよう、くれぐれもお気を付け下さい。
by 伊閣蝶 (2012-02-07 12:08) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんにちは。
ヌーヴェルバーグ(新しい波)は日本より起こった、などという話もあり、日本でも割合良く知られた言葉になっているようです。
映画などは畢竟好みの問題になってしまうものですが、もしも機会がございましたら一度ご覧いただければと思います。
by 伊閣蝶 (2012-02-07 12:10) 

ムース

トリュフォーの映画はすべて絶品ですね。「思春期」がベストで、もうこういう映画は生まれてこない。「隣の女」も良かった。本格的なミステリを読むような感覚、演出が実に上手い!。ヌーベル・バーグとか言いますが、この時期のフランス映画を一緒くたにすること自体がナンセンスのように思えます。ゴダールには申し訳ないけれども、ゴダールの映画は全然肌に合わない。一方のトリュフォーはすべて映画への愛が溢れている・・・「アメリカの夜」とか。
 ということで、卒業旅行でパリに行った時に、意外にも見所のある場所がなく、トリュフォーの葬られている墓地に行ったのがいい思い出です。もっと生きていたらもっといい映画がたくさん観れただろうことはいうまでも無いでしょう。
by ムース (2012-02-07 21:44) 

伊閣蝶

ムースさん、こんばんは。
「思春期」「隣の女」、いずれも絶品でしたね。
ヌーヴェルバーグといってあの頃のフランス映画を一緒くたにするのはナンセンスとのご意見、全く仰る通りと思います。
あれほどアクの強い人々だったのですから、描く方向が全く違うのは当然で、トリュフォーはむしろ映画の文法に忠実だった人ではないかと思われます。
恋愛を中心に描いてきたのも、トリュフォーの美学なのでしょう。
ところで、卒業旅行でトリュフォーの墓地に立ち寄られたのですね。
私はまだ墓参しておりませんので、出来ればパリに再訪したいなと改めて思ったところです。
by 伊閣蝶 (2012-02-08 00:24) 

kawasemi

nice&コメントありがとうございました。

by kawasemi (2012-02-11 18:16) 

Cecilia

観たことがない作品ばかりですが、また機会を作って観てみたいです。
by Cecilia (2012-02-13 09:09) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
トリュフォーの作品は、恐らくCeciliaさんの好みに合うのではないかと勝手に考えております。
テレビでも放映される機会も多いようですから、機会がございましたら是非ともご覧ください。

by 伊閣蝶 (2012-02-13 12:14) 

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