キンモクセイの花

キンモクセイが花を付け始めました。

日曜日の夕方、ふと気づくと、あの甘やかな香りがどこからともなく漂ってきていて、ああ、もう本格的な秋の訪れなのだな、としみじみさせられたのですが。

出勤時に、駅の近くで咲いている花を見つけ、写真を撮ろうと思いましたが、出勤時ゆえ余裕もなく、帰宅時に携帯電話のカメラで撮影したところです。

キンモクセイの花の香りに接すると、本格的な秋の訪れを感ずる、と書きましたが、むしろ間近に迫る冬の姿を想起してしまいます。

このところ、ギンナンの実の匂いも強く感じますし、銀杏の葉も色が変わってきました。

そんな中でのキンモクセイの香りですから、何となく寂しさを感じさせるのです。

同じような季節の変わり目に花を付け、甘い香りを放つ花に沈丁花があります。
私はこの花の香りがひときわ好きなのですが、その理由の大きな一つは、この花が春の訪れを告げて咲くことです。
沈丁花の花の香りに接すると、ああこれから陽が長くなり春が来るのだなと、心が沸き立ってくるのです。

キンモクセイは、その逆で秋の深まりを、そして、その向こうに冬を感じさせる。
あの甘い香りに接すると、ああいい香りだと思いつつも、これから一段と陽が短くなり、冬に向かって行くのだなと、しんみりしてしまうのでした。

タグ：キンモクセイ

コメント 6

金木犀の花の香りは長女の誕生日が近いという徴です。
今年はちょっと早かったように思います。
秋冬よりも春夏が好きですね。
勢いを感じるので。
ですから同じように芳香のある花でも沈丁花のほうが好きというお気持ち、よくわかります。
金木犀の香りは大好きなのですが、これからどんどん寒くなっていくと思うと気がめいります。
風邪をひきやすくなるし・・・。



by Cecilia (2010-10-07 08:29) 

Ceciliaさん、こんにちは。
nice!とコメント、ありがとうございました。
そうですか、お嬢様の誕生日が間近でいらっしゃいましたか。
金木犀がそれを告げる、というところになんだか温もりを感じてしまいました。

>秋冬よりも春夏が好きですね。
>勢いを感じるので。
>ですから同じように芳香のある花でも沈丁花のほうが好きというお気持ち、よくわかります。

Ceciliaさんもそのようにお感じになりますか。
私は、四季の中に人の一生の風景を見るような気がいつもするので、生まれてからぐんぐん育っていく春、人生の盛りの夏ときて、秋は老境を、そして冬は死を感じてしまいます。
青春、朱夏、白秋、玄冬とは、本当に良く言ったものだなと思います。
だから、梅や沈丁花の花の香りがことさら嬉しく感ずるのかもしれません。
秋から冬へと、季節は淡色の静寂の中に沈んでいくかのようです。

ところで、どうやら風邪が流行っているようです。
私の職場でも既に何人かが罹患しているので戦々恐々としています。
Ceciliaさんもどうぞくれぐれもお気を付け下さい。
by 伊閣蝶 (2010-10-07 12:01) 

四季折々の花。
季節の訪れを告げてくれる花や木々。
花の香りにフト、去年の今頃はナニをやっていたのか考えてしまいます。
大抵、思い出せませんが（苦笑）
by かずっちゃ (2010-10-07 13:30) 

かずっちゃさん、こんばんは。
季節を告げる花の香に、ふと去年の同じ時期のことを考える、うーん、味わい深いお言葉ですね。
そういえば、今年のキンモクセイの香にであった時、私もそんなことを考えたような気もします。
でも、やっぱり思い出せません(^^;
by 伊閣蝶 (2010-10-07 23:07) 

私の家にも昔、キンモクセイがありました!!すんごくにおいが強くていい匂いなんですよね～♪
家を増築する関係で切ってしまいましたけど、結構残念でした…。
by aka (2010-10-08 14:10) 

akaさん、こんばんは。
そうでしたか、お庭に金木犀がおありでしたか。
それは、毎年、香りが楽しめたことでしょうね。
今は伐採されたとのことで、うーん、やっぱり残念な思いがします。
私の職場近くの公園でも、金木犀の花が盛りになりました。
by 伊閣蝶 (2010-10-08 17:49)