牛乳でダイエット？

今日は雨模様の肌寒い日になりました。
こうして雨が降るごとに秋が深まっていくような気がして、ちょっと感傷的な気分になりますね。

さて、ダイエットに関する話題がロケットニュースに掲載されていたので、ご紹介します。

牛乳にダイエット効果があると判明

この研究は、アメリカの『臨床栄養ジャーナル』の最新号に掲載されたもの。研究者は太りすぎと指摘されている40～65歳の男女322人を、2年間にわたって追跡調査し、体重と食生活の関係を分析した。その結果、毎日コップ2杯以上の牛乳を飲んでいる人は平均して5.4キロ体重が減少していた。また、コップに半分の量を飲む人でも、約3.2キロの減量が見られたそうだ。

こういう調査に関して、いつも思うのですが、例えば牛乳以外の飲食物とか個別の運動量とか個体の差異などの要素について、どのように平準化しているのでしょうか？
全く同じ個体を300人集めることなど不可能ですから、まあこれはどうしようもないことでしょうけれども、そのほかの条件を全く同一にしないと、牛乳だけの効果を測ることは無理があるのではないかと思うのですが。

確かに牛乳は極めてバランスに富む優秀な食品だと思いますし、高品質のたんぱく質やカルシウムを豊富に含んでいますから、骨や筋肉の成長や再生には相当の効果が期待できることだろうと考えます。
しかし、骨や筋肉の成長や再生を促すのには一定程度の負荷をかけないといけないわけで、牛乳を飲んでいるだけではおぼつかないことでしょう。
まして、牛乳は結構高カロリーの食品でもありますから、大量に飲んで運動をしなければ、やっぱり減量ということにはならないような気もします（感覚論で申し訳ありませんが）。

もうひとつ、この調査がイスラエルの研究者によって行われたことにも、日本人の私たちとしては注意が必要でしょう。

牛乳を飲むと下痢をする、といういわゆる「乳糖不耐症」は、牛乳を大量に摂取する習慣のなかった日本人には比較的多い事例ではないかと思われます。
狩猟や牧畜を盛んに行ってきた欧米人などとは、その体質面でも大きな違いがあるのではないでしょうか。
私もそうですが、かなりの量の牛乳を恒常的に摂取していると、いつのまにか下痢はおさまってきますので、きっと腸内細菌や分解酵素の活性化が進んで「乳糖不耐症」が克服されていく例もあるのではないかと考えます。
つまり、やはり体質面での問題は依然として残される可能性も高く、こうした記事を頭から信用して「牛乳を飲めばやせるのだ」と思い込むのはちょっと危ないのかな、と感じました。

もちろん、コーラや無果汁の清涼飲料水のように糖分が大量に含まれた飲料の摂取を、牛乳を飲むことによって控えることができるのであれば、これは非常に効果的であろうと思われますが。

日本人の体質を考えるとするのであれば、むしろ豆乳とか豆腐のような植物性のたんぱく質の方があっているのかもしれませんね。

いずれにしても、食べ物だけでダイエットをするというのはかなり困難なことではないかと思います。

タグ：ダイエット 牛乳

コメント 4

牛乳って脂肪分が多いから、あまり摂りすぎると太るって思いましたけど、面白いものですねー。
しかし322人を2年間も調査するなんて、そんなに価値のある調査だったんですかねぇ？
by かずっちゃ (2010-10-01 12:49) 

牛乳って飲み過ぎちゃいけないイメージでした。
ダイエットにはものすごく興味がありますが、牛乳はにおいが苦手なので、他の方法でするしかないですね…
by aka (2010-10-01 13:14) 

かずっちゃさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
私も牛乳を飲みすぎると太ると思っていましたので、意外ですが、つまりは比較論なのでしょうね。
もともと太っている人たちを対象にしたとのことですから、他のもっと太るものの摂取が、牛乳をより多く飲むことによって減ったということかもしれません。
なんとなく牛乳販売業界の意向を酌んでの調査だったのではないかと思っちゃいました。
by 伊閣蝶 (2010-10-01 13:23) 

akaさん、こんにちは。
コメント、ありがとうございます。
牛乳の飲み過ぎはやっぱりあまり良くないように私も思いますね、経験上ですが。
記事にも書きましたが、牛乳を飲むことでダイエットができると考えるのはかなり早計のような気もします。
やはり、摂取カロリーを消費カロリーの範囲内に抑えるのが第一で、基礎代謝を活発にさせるなどの方法が一番効果的だと思います。
by 伊閣蝶 (2010-10-01 13:26)