雨の会津行 [日記]
朝のうちは晴れ間もありましたが、予報通り、まとまった雨の降る肌寒い一日となりました。
昨日の日中は30度くらいまで気温が上がったので、この寒暖の差はかなり体にこたえます。
先日、入院した叔父の見舞いのことを書きましたが、その叔父がとうとう力つき、日曜日に身まかりました。
今日(5月26日)はその葬儀が会津若松であり、日帰りで出かけたところです。
郡山までは新幹線があるので特に時間的な問題はないのですが、郡山から会津若松までの磐越西線は本数がそれほどなく、また、その間は1時間以上かかってしまうので、やはり自宅を出るのは早朝になり、帰宅も深夜になってしまいます。
かといって、車で出かけてはさらに到着時間に不安要素が高まるので、これはやむを得ないところですね。
さて、その磐越西線の車中、そぼ降る雨の中に、紫色の花を付けた桐の樹がそこかしこに見られ、また、磐梯熱海や猪苗代の付近ではまだ菜の花が盛りだったりと、花を楽しみながらの旅となりました。
藤の花もちょうど盛りで、どうやら、このところの不安定な気象で花の時期も大幅に狂いが生じているようです。
家内が、「あれ?なんだか白くて大きな花が咲いている。あれは何かしら」と話しかけてきました。
そちらに目をやると、ホウノキの花です。
なるほど、この花の開花もだいぶ遅れていたのだなと認識しました。
ホウノキは、葉っぱは結構有名ですが、花のことは意外に知られていません。
私も以前、山登りの道すがらで初めてこの花を見つけた時、そのあまりの大きさと豪華さに目を見張ったものでした。
何の花だろうと、その折に咲いている樹を探したら、ホウノキだったことがわかったわけです。
家内もどうやら今回初めて見たもののようでした。
会津では、桐は下駄、ホウ葉は料理などで、有名です。
特に、会津の桐下駄は名産の誉れも高く、それだけにそこかしこで見られるわけですね。
さて、叔父の葬儀は、文字通りの涙雨の中でしめやかに執り行われました。
叔父は昨年の8月に連れ合いを亡くしていたので、寂しさのあまり叔母が彼岸から呼び寄せたのではないか、と感傷的な言葉が親族の中から聞こえてきます。
病に疲れた顔(かんばせ)は想像以上に小さくなってしまっていて、いつも温かな微笑みを浮かべて私たちを迎えてくれていた叔父の面影はどこにもありませんでした。
自分の年齢を考えれば、これからはこれまで以上にこうした場面に立ち会わなければならないことはわかってはいますが、それでもやはり忍びないものです。
こうして葬儀の場に立ち会うたび、私の頭の中にはいつも、バッハのマタイ受難曲の終曲合唱が響いてきます。
大好きなマタイ受難曲の中でもとりわけ好きな曲の一つで、自分自身も何度か歌う機会がありましたから。
「Ruhet sanfte, sanfte ruh't!(眠り給へ、安らかに、安らかに眠り給へ!)」
安らかに、安らかに…。
昨日の日中は30度くらいまで気温が上がったので、この寒暖の差はかなり体にこたえます。
先日、入院した叔父の見舞いのことを書きましたが、その叔父がとうとう力つき、日曜日に身まかりました。
今日(5月26日)はその葬儀が会津若松であり、日帰りで出かけたところです。
郡山までは新幹線があるので特に時間的な問題はないのですが、郡山から会津若松までの磐越西線は本数がそれほどなく、また、その間は1時間以上かかってしまうので、やはり自宅を出るのは早朝になり、帰宅も深夜になってしまいます。
かといって、車で出かけてはさらに到着時間に不安要素が高まるので、これはやむを得ないところですね。
さて、その磐越西線の車中、そぼ降る雨の中に、紫色の花を付けた桐の樹がそこかしこに見られ、また、磐梯熱海や猪苗代の付近ではまだ菜の花が盛りだったりと、花を楽しみながらの旅となりました。
藤の花もちょうど盛りで、どうやら、このところの不安定な気象で花の時期も大幅に狂いが生じているようです。
家内が、「あれ?なんだか白くて大きな花が咲いている。あれは何かしら」と話しかけてきました。
そちらに目をやると、ホウノキの花です。
なるほど、この花の開花もだいぶ遅れていたのだなと認識しました。
ホウノキは、葉っぱは結構有名ですが、花のことは意外に知られていません。
私も以前、山登りの道すがらで初めてこの花を見つけた時、そのあまりの大きさと豪華さに目を見張ったものでした。
何の花だろうと、その折に咲いている樹を探したら、ホウノキだったことがわかったわけです。
家内もどうやら今回初めて見たもののようでした。
会津では、桐は下駄、ホウ葉は料理などで、有名です。
特に、会津の桐下駄は名産の誉れも高く、それだけにそこかしこで見られるわけですね。
さて、叔父の葬儀は、文字通りの涙雨の中でしめやかに執り行われました。
叔父は昨年の8月に連れ合いを亡くしていたので、寂しさのあまり叔母が彼岸から呼び寄せたのではないか、と感傷的な言葉が親族の中から聞こえてきます。
病に疲れた顔(かんばせ)は想像以上に小さくなってしまっていて、いつも温かな微笑みを浮かべて私たちを迎えてくれていた叔父の面影はどこにもありませんでした。
自分の年齢を考えれば、これからはこれまで以上にこうした場面に立ち会わなければならないことはわかってはいますが、それでもやはり忍びないものです。
こうして葬儀の場に立ち会うたび、私の頭の中にはいつも、バッハのマタイ受難曲の終曲合唱が響いてきます。
大好きなマタイ受難曲の中でもとりわけ好きな曲の一つで、自分自身も何度か歌う機会がありましたから。
「Ruhet sanfte, sanfte ruh't!(眠り給へ、安らかに、安らかに眠り給へ!)」
安らかに、安らかに…。
何と申し上げたら、良いか、
御愁傷様、
私は音楽は良く解りませんが、
きっと、叔父様、安らかに、旅立れた事でしょう
心よりお悔やみ、申し上げます
by タッチおじさん (2010-05-28 08:15)
ホウ葉の樹に、こんな見事な花が咲くことを知りませんでした。
伊閣蝶さんの叔父様の件、心よりお悔やみ申し上げます。
by かずっちゃ (2010-05-28 16:20)
叔父様のご冥福をお祈り申し上げます。
そして日帰りの会津行き、お疲れ様でした。
磐越西線は本数がないでしょうね。
磐越東線をよく利用していましたので想像がつきます。
by Cecilia (2010-05-29 06:34)
タッチおじさん様、nice!とコメント、ありがとうございました。
また、過分なお言葉を頂き恐縮です。
入院してからひと月で旅立ったので、ある意味では本人にとって幸せであったのかもしれません。
残されたものにとっては、やはり一日でも一分でも一秒でもこの世にとどまっていて欲しいと願うところではありますが。
by 伊閣蝶 (2010-05-29 07:25)
かずっちゃさん、nice!とコメント、ありがとうございました。
また、過分なお言葉を頂き恐縮です。
ホウノキの花、初めてご覧になると、きっと驚かれることと思います。
実際、私も初めてその花を見たときにはかなり驚きましたから。
ただ、磐越西線の沿線にあれほどたくさんのホウノキがあるとは思っても見ませんでしたので、紹介した次第です。
by 伊閣蝶 (2010-05-29 07:31)
Ceciliaさん、nice!とコメント、ありがとうございました。
また、過分なお言葉を頂き、恐縮です。
磐越西線は、家内の実家を訪ねた時に乗ったのが初体験でしたが、意外な長さに驚いたものでした。
磐越東線は、実はまだ乗ったことがないのです。
車で行くようになるとますますその機会は遠のいてしまいますね。
義姉夫婦がいわきに在住していますので、車がなければきっと使う機会もあったと思いますが。
by 伊閣蝶 (2010-05-29 07:38)