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岩田佳川先生の個展 [日記]

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小原流研究院助教授の岩田佳川先生の個展が、青山の小原流会館エスパスOHARAで開催されています。
(左のサムネイル画像をクリックすると拡大画像が表示されます。)

これは、「生け花」の個展という先入観念をはるかに超える、一つの大きな空間芸術であり、会場に足を踏み入れた瞬間、そこがエスパスOHARAという小さなスペースであることを忘れそうになったものです。

岩田先生の作品は、これまでにも数度拝見する機会があったのですが、その都度、いわゆる「生け花」というカテゴリーを大きく跳躍した作風に驚愕を禁じえませんでした。
今回の個展もまた、その期待を十分に満足させてくれる素晴らしいものであります。

「このオブジェは、生け花が基本です。生け花という基本があるからこそ、この空間の表現が可能となるのです」。
この先生のお言葉。なるほど、ここに表現されているオブジェは、一見すれば生け花とはなんらの関係性を有しないように感ずるけれども、この部屋全体が生け花の作り出す空間の中にあるということであるのか、と私は頷きつつも、大変心を打たれました。
もちろん、この空間を形作る、個々のオブジェも大変に美しく印象的なものですが、全体を一つの表現として観るところにこそ、作品の意味があるということなのでしょうか。

彫刻などの西洋美術からくるオブジェの性格は、ともすればそのオブジェ個体の表現に集約される嫌いがあります。
それ自体もまた一つの芸術の方向ではありましょうが、このように空間全体をプロデュースするという表現は、まさに生け花という小宇宙を構築する行き方の先に到達する境地なのでしょう。

小さな水盤の上で展開される世界が、まるで宇宙を想起させるような広がりを感じさせることがあります。

そうした、生け花という表現芸術の有する奥深さに、改めて瞠目する想いでした。

この個展は、本日(2月7日)の17時まで、前述のエスパスOHARAにて開催されております。
入場料も無料ですから、よろしければお出かけになってみてはいかがでしょうか。
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