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訃報、森田芳光監督が亡くなりました [映画]

寒い日が続きますが、巷ではインフルエンザも流行っているようです。
くれぐれも気をつけたいものですね。

ところで、映画監督の森田芳光さんが急性肝不全で亡くなったとのこと。

<訃報>森田芳光さん61歳=映画監督

死因は急性肝不全とのことですが、61歳とはあまりにも若すぎます。今月の初めから体調を崩していたそうですけれども。

この訃報は、ネットの上でも瞬く間に広がったようで、水道橋博士は「森田芳光監督…。そんな亡くなられるような歳か。目を疑った」とTwitterに書いていました。

全く仰る通り。
先日、2012年3月24日公開予定の「僕達急行 A列車で行こう(松山ケンイチ、瑛太が出演するコメディ)」が完成したとの話を聞いたばかりだったので、本当に信じられない想いです。
同年代である相米慎二監督が亡くなったときと同じようなショックと喪失感を味わっています。

31歳の若さで「の・ようなもの」を世に問うてから、それこそ作品よって様々に表現方法を変え、新たな世界を切り開こうとした稀有の映像作家でした。
初期の傑作である「家族ゲーム」では、劇中に登場するテレビやラジオから流れるものも含め、一切の音楽を排除し、私はまずこのことに度肝を抜かれました。
「それから」の絢爛たる様式美も忘れられません。

と、この調子で書いていくと、全ての作品について取り上げたくなってしまいますが、私は、パソコン通信を題材に取り上げた「ハル」が結構お気に入りでした。
今のwww全盛の時代からすれば、如何にも時代遅れに見えるかもしれませんが、パソ通にハマっていた私などの世代にしてみれば、誠にシンパシーを感じてしまう映画なのであります。
ディスプレイの上を走っていく文字がセリフになるという実験的手法も、視覚効果としては斬新なものでした。

また、2007年公開の「椿三十郎」のリメイクも、いわば映画監督としての「意地」が感じられるような作品で、大いなる疑問を感じつつもある意味では感心してしまい、その折の感慨を書いたことがあります。

森田監督は、映画という表現方式に関して相当に強い思い入れと美学を持っていたのではないかと思います。
劇場映画がテレビ放映される際に、放送時間や画面サイズに合わせてカットされるのは止むを得ないことと、多くの人々が舌打ちをしつつも応じていた時、そのテレビ局の横暴に怒り、「家族ゲーム」のラスト近くの一番大切なシーンを全てカットしてしまったこと。
映画の根本的な技法や技術(撮影・照明・音声・録音・編集・現像などなど)に関しろくな知識も持ち合わせていないのに、映画評論家面をしてえらそうに表現方法について森田監督にもの申そうとした某氏に対し、「映画の撮影や照明や録音などの基本的な知識もないくせに偉そうなことをいうな。あなたはその映画が好きか嫌いかだけ言っていればそれでいいんだ」と言い放ち、某氏との対談記事の単行本への収録を断ったこと。
などの逸話が思い浮んできました。

いずれにしても、誠に惜しい限りです。
もっともっと面白い映画を提供してくれるものと期待しておりましたのに。
残念です。

タグ:森田芳光
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hirochiki

Pは、やはり「家族ゲーム」が一番印象に残っているようです。
松田優作さんの大ファンなんです。
私は、監督については名前ぐらいしか存じ上げていなかったのですが
携われた作品の名前はほとんど知っています。
61歳といえばまだまだこれからなのに、本当に残念ですね。
by hirochiki (2011-12-22 06:03) 

夏炉冬扇

お早うございます。
おっしゃる通り、寒くなると訃報が続きます。ご近所も。
by 夏炉冬扇 (2011-12-22 08:10) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんにちは。
「家族ゲーム」は傑作でしたね。
仰る通り、松田優作の存在感に圧倒に圧倒されました。
森田監督は、それこそ様々な題材を、その時代の時々の視点で映像化してきました。
森田監督は亡くなりましたが、その多くの作品はこれからも私たちを楽しませてくれることでしょう。
しかし、61歳などという若さでお亡くなりになるとは思ってもみませんでしたから、本当に残念です。
by 伊閣蝶 (2011-12-22 12:08) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんにちは。
季節の変わり目はどうしても訃報が続きますが、ご近所でもご不幸があったのでしょうか。
心よりお悔やみ申し上げます。
by 伊閣蝶 (2011-12-22 12:09) 

Cecilia

森田芳光監督の作品で一番よく知っているのは「失楽園」です。
お写真、とても若く見え、60代とは思えません。

by Cecilia (2011-12-23 10:04) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
「失楽園」はすごい映画でしたね。
原作が余りにも話題になりすぎたので、映像化するのは大変であったろうと思います。
森田監督はご自身の写真集も出しましたね。
ヴェジュアル面でもハイレベルだったように感じました。
by 伊閣蝶 (2011-12-23 10:26) 

ぼんぼちぼちぼち

61才とは 早過ぎる旅立ちでやすね。
合掌。
by ぼんぼちぼちぼち (2011-12-23 21:06) 

伊閣蝶

ぼんぼちぼちぼちさん、こんにちは。
nice!及びコメント、ありがとうございました。
本当に早すぎる旅立ちでした。
残念です。
by 伊閣蝶 (2011-12-24 13:23) 

don

ブラックレインと、家族ゲームの松田優作は存在感が
すごかったですねえ。
失楽園や模倣犯のような話題作も印象に残ってます。
by don (2011-12-24 15:00) 

伊閣蝶

donさん、こんばんは。
松田優作は、正に希代の俳優であったと思います。
今更ながらに早逝が惜しまれますね。
「模倣犯」はかなり評価が分かれましたが、私は結構楽しめました。
「失楽園」も同じ印象です。
by 伊閣蝶 (2011-12-25 00:27) 

tochimochi

61歳、確かに若すぎますね。
あまり邦画は見てこなかった私には、なじみの作品はないのが残念です。
by tochimochi (2011-12-25 23:42) 

伊閣蝶

tochimochiさん、こんばんは。
61歳は、まだまだこれからの年齢ですよね。
私の山の先輩でもこのくらいの年齢以上の方はたくさんおられますが、まだまだ現役で冬壁のクライミングを実践しています。
惜しいことだなと思います。
by 伊閣蝶 (2011-12-26 00:25) 

 サンフランシスコ人

森田芳光監督の『それから』......サンフランシスコでの上映に行ったことがあります....
by サンフランシスコ人 (2016-10-22 02:53) 

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