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ダイエットのこと(肥満の悪影響) [ダイエット]

新陳代謝の活発な若年期はともかく、中年以降になるとどうしても消費カロリーが減少がちとなり、結果として肥満から生活習慣病に罹患していくリスクが高まってくるようです。

体力的にも気力の上でも絶頂期であった30歳くらいの頃は、徹夜続きの後の週末、夜行で出かけ夜中に歩き続けて、夜明けに目指すルートのとりつきに到着。がんがん山に登って、休日明けの月曜日の早朝そのまま会社に出勤、とか、夏休みを使い一週間以上かけて単独の幕営山行、などということをやっても、疲れが残るなどということは全くなく、却って大いなるストレスの解消につながっていたものでした。

伊閣蝶の90kg時代!「デブ」です!ところが、40歳を過ぎる頃から次第に無理が利かなくなってくる。
そうなるとおかしなもので、極力楽な方に逃げていこうとするわけですね。
そうならないようにつなぎ止めていたのは、もちろん山に登りたいという気持ちが一番だったのでしょうが、前回ご紹介した山仲間の存在が非常に大きかったように思います。
「昨日はちょっと飲み過ぎたしなあ」などと億劫になっても、「おい!行くぞ!」などと誘われれば、それは山に登っていた方が楽しいのに決まっていますから出かけることになるわけです。
この辺の事情は、もしかするとその山仲間も同じであったのかもしれませんが。

いずれにしても、お互いに仕事の都合などでそうそう自由な時間を取ることができなくなってくると、私などはとたんに先に述べたタガが怪しくなり、結局のところポロリと外れてしまう結果となりました。

それから先はおきまりの堕落コースを辿り、結果として肥満を引き起こすわけですが、これによる悪影響は、40歳代の後半という時期も相俟ってかなり深刻なものでした。

代表的なものを思いつくままに、いくつか上げたいと思います。
もちろん、これは当時の私の極私的な経験によるものです。人によっては当てはまらなかったり、また別の事象が起こることも当然にあり得ますので、その点はご留意のほどを。

【肥満による悪影響(腰痛)】


私は、若い頃にやらかした転落事故の影響で、腰椎の一つが圧迫骨折でつぶれています。
その当時は背筋力が190kgくらいあったこともあって、圧迫骨折による慢性的な腰痛などには至りませんでした。
しかし、年とともに筋力が衰えたことも大きかったのでしょう。急激に体重が増えてきたことで、非常に厳しい腰痛に悩まされるようになりました。
整形外科で診てもらっても、湿布と痛み止めといった対症療法を施されるのみで、根本治療は背筋と腹筋の強化、そして減量だ、とにべもなくいわれたものです。
腰が痛いと姿勢も悪くなり、背中から肩そして首に至るまでの筋肉が不自然に凝り固まってきます。
整体やマッサージ、鍼灸なども試してみましたが、生活態度や体質を改善しなければ結局のところ、すぐに元に戻ってしまい、やはり減量して負担を減らすことしか有効そうな方法はないのでしょう。

【肥満による悪影響(股関節)】


次に影響が出たのが股関節です。
腰と同じような話なのですが、スキーで転倒し右側の股関節を亜脱臼したことがあります。
その折はしばらくコキコキと音がして不自由きわまりなかったのですが、そのうちに何となく治ってしまい、そのこと自体、記憶からすっとんでしまっていました。
しかし、体重が増えてきたことによって腰痛が起こり、体のバランスが崩れてきた影響で、その古傷が痛むようになりました。
痛いからとかばうことによって、さらに体のバランスが崩れていき、結果として腰痛も悪化と相成ったわけです。

【肥満による悪影響(足の裏の痛み)】


ある朝ふと気づいたのですが、起き抜けで動こうとしたとき足の指に痛みを感じ、手の指がこわばったように痛みました。
しばらくすると症状は消えていくのですが、痛風持ちの知り合いから聞いた痛風の初期段階の症状に似ています。
実際、肥満の影響からか、それまで全く問題なかった尿酸値が高くなってきており(それでもまだ平常値でしたが)、これは真剣に悩みました。
そうこうするうちに、足の裏の土踏まずのあたりの腱が強烈に痛むようになってきたのです。
足の裏の痛みには、いくつかの原因があるそうです。
  • 糖尿病
  • 痛風
  • リューマチ
  • 座骨神経痛
  • 骨折やねんざなどに起因する神経痛
  • 足底腱膜炎
  • 肝臓の疲弊
  • 血行障害
  • 外反母趾

これらはほんの一例ですが、足の裏は「第2の心臓」という呼び名があるほど重要な部分で、ここには多くのツボがあり、そこの痛みなどから体の不調を診断することができるほどです。
上滑りではあっても、そうした微量の知識はあったので、これには結構パニックになってしまいました。

【肥満による悪影響(膝痛)】


そうこうするうちにとうとう膝の痛みが出てきました。
10年くらい前、やはりロッククライミングや冬山バリエーションルートを登っていた先輩(当時60歳超)が、膝の痛みに悩まされていてコンドロイチンを飲んでいるんだがなかなか劇的な効き目がないなあ、などと悲嘆に暮れておられたことを俄に思い出して愕然としたものです。
「とうとう来たか」という感じでした。
まず、右膝から始まって(恐らく先に述べた右の股関節の影響にもよるのでしょう)、階段を上がる際に体重がかかると痺れるように痛みが走ります。下りはさほどでもありませんが、山などで急坂を下りるとき踏ん張った方向によってはやはり脂汗が出るほど痛みました。
しばらくして、今度は左膝が痛むようになり、こちらの方は関節を曲げると痛みが走ります。例えば正座などをしようとすると強烈な痛みを伴って、とても耐えられるものではありません。
整形外科で診察してもらったところ、つまり膝の関節の軟骨がすり減っていて曲げたり動かしたりするたびに神経を圧迫することが原因、とのこと。
これは経年劣化によるもので、年を取ればどうしても出てくるもの。可動範囲を広げるように地道な運動をすることと、関節に負担をかけないように体重を落とすことですね、などといわれ、痛み止めや湿布といった対症療法しかない、のだそうです。
大腿四頭筋が弱くなってくると、本来は太ももの力で支えるべき体重がそのまま膝にかかってきてしまうことは以前から承知しておりました。
このときになるまで、私自身は膝痛を経験したことがなかったのですが、「大腿四頭筋を鍛えていたからだな」などと、これまた高を括っていたわけです。
これは本当に辛かった。
通勤にもストックを杖代わりにせざるを得なかったし、痛みのひどいときには家の中を歩くのにも杖が必要なくらいでした。

【肥満による悪影響(睡眠時無呼吸症候群)】


さて、こうした身体の異常と軌を一にして、肥満の特徴的な病気の一つである「睡眠時無呼吸症候群」まで引き起こします。
私は元来いびきをかかなかったのですが、肥満が進行して二重あごが顕著になり始めた頃、なんとなくいびきをかいているような気がしだしたのです。
果たして家内から、「近頃あぶないいびきをかきはじめている、睡眠時無呼吸症候群じゃないかと思うのだけれども」と指摘されました。
そういえば、自分ではきちんと眠っているはずだと思っているのに、なぜか日中にひどく眠くなることがあり「おかしいな」と疑問を感じていたので、これで合点がいったわけです。
このときも、以前そうした話を人ごとのように聞いていて、「突然死につながりかねない深刻な病なのか、大変だなあ」などと評論家的感想を述べたりしていた自分が腹立たしく、また大変なショックを受けたものでした。

【肥満による悪影響(着るもの)】


それから、これも肥満による結構無視できない悪影響なのですが、服が次々に着られなくなっていくのです。
それこそ、あれ?あれれ?と狼狽えているうちに。
サラリーマンにとってスーツは制服のようなものですから、これはたまりません。
昔と違って、今はずいぶんスーツの値段も安くはなりましたが、不経済きわまりないことに変わりはなく、ずいぶん肩身の狭い身の縮む思いをしたものです(その割に肥満はどんどん進行していったわけですが)。
一番てきめんなのはやはり胴囲ですね。10cmくらいは太くなってしまいましたから。
それと下腹。ここが太ると当然腰回りも大きくなってしまいます。
さらに深刻なのは、股ずれでズボンの内股がすり切れてしまうことですね。
これで何本ものズボンを台無しにしてしまったのでした。
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Cecilia

あれよあれよという間に服が着られなくなるのは本当に困りますよね。
普段着は良いとして、たまに着る礼服やステージ衣装・・・当てにしていて着られないとがっくりきます。
うちの次女は小さい時から肥満でした。
去年本人が自分の意思で頑張って現在は標準になっています。
これも若いからできたことなのでしょうけれど。
by Cecilia (2010-05-13 10:19) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、コメントありがとうございました。
私も時折ステージに立つことがあって、その際には礼服を着たりしますが、タンスの奥から引っ張り出してきたヤツが窮屈になっていて愕然とした思いは忘れられません。
女声の場合はステージ衣装もありますから、コストの点でも結構大変だろうなと思っていました(男声でも例えば六男のようなところは大変でしょうね)。
お嬢様、ダイエットにご成功なさったとのこと。ご自身の意志でやり遂げられたことで、これは本当にすばらしいことと存じます(*^_^*)

by 伊閣蝶 (2010-05-13 12:42) 

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