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オーケストラ 生まれる~コバケンとその仲間たちスペシャル2010~ [音楽]

今日(3月20日)の午後、教育テレビで「オーケストラ 生まれる~コバケンとその仲間たちスペシャル2010~」という番組を放映していました。
“炎のコバケン”こと、指揮者・小林研一郎が、新たな挑戦を行った。障害のある人とない人がともにオーケストラの一員となって演じるというコンサート。コバケンの思いに賛同したプロアマの演奏家と、およそ30人の障害のある人たち。総勢150人が、2010年3月に東京・NHKホールで開かれたコンサートに向けて猛練習を積んだ。オーケストラの結成から演奏会までを、音楽家たちの心の交流を交えて追う音楽ドキュメント。

自閉症・視覚障碍・知的障碍などといった障碍を持つ方々を交えて音楽を作っていくという壮大な試みを追った番組で、久しぶりに大感動してしまいました。

指揮者があの「コバケン」だけに、決していい加減な妥協はしないだろうなと思ってはいましたが、まさにそのとおりで、熾烈としか言いようのな厳しさをもかいま見せながら「音」を作り上げていきます。
タイミングが合わない場面では、「音楽をする資格に欠けている」と厳しく指摘し、人と合わせることが基本的に困難な障碍を持つメンバーには酷な話だなあ、などと感じもしました。

しかし、考えてみればその方も、そうした障碍を持っていることを認識しつつこの試みに参加しているわけで、時間をかけて取り組めばきっと展望は拓けてくるはずなのです。

本番のコンサートの模様ではフィンランディアの演奏をほぼ完全に放送していましたが、これが誠に素晴らしい演奏で、ところどころに細かなキズはあるものの実にいい音を鳴らしていました。

また、鈴木加奈子さんと仰る視覚障碍を持つ方のトロンボーンによるトゥーランドットの「誰も寝ては鳴らぬ」のソロ(本来はテノール)演奏の素晴らしさ。
あれほど美しいトロンボーンの音色を久しぶりに聴きました。

同じく視覚に障碍を持つ辻井伸行さんがラフマニノフのピアノ協奏曲第二番で、川畠成道さんがチゴイネルワイゼンで、それぞれ独奏を務め、放送は残念ながらそのハイライトのみでしたが、そこから忖度しても、きっと素晴らしい演奏だったことだろうと感じます。

麗らかな日和の午後のひととき、音楽の持つ不思議な力と喜びを改めて感じ、すっかりいい気持ちになったところです。
教育テレビはこうした素晴らしい番組を放映してくれるので、誠にありがたい限りですね。

ところで、このコンサートの完全版はBSハイビジョンで放送されるそうです。
私も是非観たいものですが、我が家のテレビはアナログで衛星放送を観ることも出来ないので、残念ながらこれはあきらめざるを得ません。
うーん、残念。
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