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どうしても飲みたい人々 [日記]

初夏のような陽気が続きます。
食材も様々なものが出回るようになってきました。
食材の調達に出かける近所のスーパーでは、このところブリの切り身が手ごろな値段で販売されています。
養殖物ではありますが、三切れで500円は結構ありがたく、売り出されるとついつい買ってしまうことになります。
買って帰ると、早速、味噌漬けにします。
こんな感じです。
burimiso.jpg
味噌に刻んだ生姜を混ぜて全体にまぶし、冷蔵庫で保管すると一週間は楽しめます。
使った後の味噌も、味噌汁にすれば(ブリに塩気が移っているので)減塩にもなりますし、ブリの旨味や生姜も効いてなかなか乙な味になります。

サクで売っている刺身用の魚は、塩を振って寝かせると、浸透圧によって余分な脂が抜けて美味しく頂けます。
減塩になるのかどうかはわかりませんが、これを刺身にすると醤油はいらなくなり、ワサビだけで充分です。

私は清酒がことのほか好きなので、こういうひと手間で美味しくなる魚は、最高の「肴」になります。
とはいえ、飲みすぎには十分に注意をしているのですが。

ところで、こんな記事があり、ちょっと考えさせられました。

どうしても飲みたい人々 路上だけでなく電車、喫煙所、オフィスにも増殖

テレビのニュースなどでも取り上げられていますが、いわゆる路上飲み・公園飲みなどで夜遅くまで街中を徘徊する人々がかなりいることに、やはり懸念を感じずにはいられません。

変異株の新型コロナウィルスは感染力が非常に強く、これまでかかりにくいとされてきた若年層にも感染が広がり重症化していることは周知のことと存じます。
未だにワクチン接種が進んでいない我が国において感染拡大を極力防ぐためには、とにかく人との接触を可能な限り避けることしかないといわれます。
多くの人たちは我慢を強いられつつもそれを実践しているのでしょう。

しかし、当然ストレスも溜まります。
「以前は週4で飲みに行っていたくらいですから、今の状況は地獄。時短営業店で飲んでも、一番調子が上がってくる時間に店を追い出される。本当は一人で酒を飲みたいなんて気持ちはなく、家でもほとんど飲まなかったのに、コロナで一人飲みせざるを得なくなってからは、酒の量まで増えてしまいました」

仕事帰りに同僚などと飲む酒は、絶好のストレス解消であり、鬱屈した気分も切り替えられ、大げさに言えば翌日からの仕事に対するモチベーションアップにもつながるものでしょう。
金曜日などはその集大成であり、「この一週間もよく頑張ったなオレ」なーんちゃって盛り上がってしまう。

私自身、50代くらいまでは、ほとんど毎日、仕事帰りには飲み屋に直行。仲間とおだを上げて騒いでいたものでした。

そういう習慣が身についている飲兵衛にとって新型コロナウィルス感染拡大のもとでの自粛生活は骨身にこたえることと同情を禁じえません。
飲酒の場で感染が広がっている、というのは事実だろうし、居酒屋などへの時短営業要請も理解はできる。飲み控えしよう、感染したくないから我慢しようという人がいる一方で、行政や世間からの抑圧を感じ、以前にも増して飲酒の機会が増えたという人々がいる。ここまでくると、適度な飲酒でバランスがとられていたメンタルの崩れを心配したほうが良さそうにも思えてくるが、コロナに振り回される生活にならなければ、こんな問題も浮上しなかったことだろう。

これは全くその通りでしょうね。

おとなしく家で適量を飲めばいいじゃないか、というまっとうな意見もありますが、きっと、様々な事情で自宅で飲むことができない人もおられるのでしょう。家族の目が痛いとか。
一人暮らしの人でも、家に閉じこもって一人で飲んでいることでさらに気分が沈んでしまう、ということもありましょうし、そもそも料理が苦手、という場合もありましょう。

ただこれは私の感じ方なのですが、おそらくお酒を飲むことが目的なっているからではないかと思います。

私自身、お酒は大好きですが、それは美味しいものを美味しく食べ美味しいお酒を美味しく飲みたい、というところからきています。
若いころには、お金がなかったこともありますが、それこそ合成酒やリカー系の焼酎を塩を舐めながら飲んでおりました。
正体不明なほどに酔っぱらって、路上や駅のベンチで寝ていたことも数限りなくあります。

しかしあるときにふと、そうした飲み方がいかにも不合理で無駄な時間の使い方ではないか、と思い返しました。
さらに、健康面でも極めて悪影響を与える。

そして、先ほど書きました「美味しいものを美味しく食べ美味しいお酒を美味しく飲みたい」というところに落ち着いたのです。

連れ合いを亡くしてから、外で飲むことはめっきり減り、新型コロナウィルス感染拡大以前であっても、せいぜい月に一度くらいしかそういう飲み方はしませんでした。
在宅ワークが中心となった昨年の四月以降、外で飲んだのは二回だけです。

毎日の生活では、ちょっと不埒なことではありますが、17時を過ぎるころから夕食のおかずのことを考え始め、18時に在宅ワークを手じまいにしてからいそいそと支度をはじめます。
食材の種類によって、その日に飲むお酒の種類を決め、風呂を焚きながら夕食の準備。
風呂から上がったら料理の仕上げをして、19時30分くらいから楽しい(?)夕食となります。
お酒を飲むといっても、ビール(ほとんど第3のビールですが)の350ml缶一本と清酒を1~2合くらい。
それも、お酒を飲む前に、野菜やご飯を食べるようにしています。
以前は、喉をカラカラにさせて、一気にビールを流し込む!などということをしておりましたが、年とともに控えるようになり、それがいつの間にか習慣となりました。

それこそ、冒頭に書きましたブリの味噌漬けとか塩締めした魚を食べつつ、少しずつ嗜みながら飲む。
これが現在の私にとって無上の喜びでもあります。
寂しいことではありますが、独り身となってしまったことによって、このような生活パターンが身についた、ということでしょう。
従って、現在のように剣呑な状況で敢えて外飲みをしようなどとは思いません。

ただ、家族などの手前、家で飲むことがはばかられる人たちは本当に気の毒ですね。
余計なお世話ではありますが、飲む量を控え、家族に受け入れられるような嗜み方に変えてみてはどうかと考えます。
私程度の量であれば、それほど目くじらを立てられるようなこともないと思うのですがいかがでしょう?
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