金木犀と台風 [日記]
台風24号が関東に接近する前に、とりあえず必要なものを買っておこうと、ウォーキングがてら買い出しに出かけました。
朝のうちは怪しい雲もありましたが、昼前からは晴れ間も出て、風も穏やか。
台風が間近に迫っているような雰囲気は感じさせません。
金木犀の香りがそこかしこから漂うようになりました。
この花たちも、台風の暴風雨を受け、きっとはかなく散ってしまうことでしょう。
なんだか無残な気持ちもしました。
連れ合いのことなどもあり、週末に山に行くこともままならない日々が続いています。
そんな無聊を慰めてくれるのが、近所の里山歩きなのですが、今年は結構獲物(キノコ)が豊作です。
もちろん、松茸やホンシメジといった貴重な獲物には出会えず、いわゆる雑キノコですが、タマゴタケ・ナラタケ・イグチ類・アミタケなどが得られます。
ただし、例の白い笠をかぶった、見た目は食べられそうな毒キノコもかなりあるので注意が必要ですが。
先日、これらを中心にまとまった量の雑キノコをゲットし、一部を塩で煮て冷凍しておきました。
どうやって食べようかと思案中です。
ところで台風24号、予想通り日本列島各地に深い爪痕を残しました。
私の自宅では、昨晩の1時過ぎに停電となり、復旧はお昼過ぎとなりました。
山道具としてヘッデンやランタンがあるので、暗闇は何とかなりましたが、水が出ないのにはまいりました。
もちろん、飲み水や生活用水はある程度確保していたのですが、御手洗のことを失念していたのです。
幸い、水洗タンクに外部から注水できるタイプだったので、風呂の残り湯を用を足す都度補給し何とか事なきを得ましたが、真っ暗な御手洗の中でヘッデを点けながら用を足すのは何だか山小屋にいるみたいでちょっとおかしくなりました。
また、ガスは問題なく使えたので、煮炊きはでき、これもラッキーでした。
尤も換気扇が使えないので、焼き物や炒め物はできませんでしたが。
いずれにしても、オール電化でなくて本当に良かった。
日頃、水やガスや電気を、そこにあるのが当たり前のように思って使っていましたが、都市においては、電気が止まるだけで水も出なくなり、場合によっては食物の煮炊きすら不可能になる危険性がある。
頭ではわかっていましたが、実際にそういう目に遭うと、その脆弱性がにわかに現実味を帯びてきますね。
オール電化は一時ほどもてはやされなくなっているようですが、そうしたリスクに気付くユーザーが増えている、ということかもしれません。
電気を中心に置いた利便性の向上は、こうした災害時にはもろに脆弱性を曝け出すようです。
テレビのCMなどを見ていると、EV車がトレンドみたいな扱いをされ、人気を博しているような錯覚に陥りますが、街中でしばしば見かけるなどいうことは、少なくとも私にはありません。
アウトランダーPHEVはそれなりに見かけますが、あれは駆動系に内燃機関を持っており、電気一辺倒ではないからでしょう。
その意味で、ハイブリッド車を多く見かけるのは非常によく理解できます。
オール電化やEV車を「エコ」などと表現する場面に出会うこともありますが、これも私は大いに疑問を感じています。
発電された電気が家庭などに届く間には相当のロスが発生することは、その構造上自明の理であり、発電所から変電所そして家庭までの送電の間にその電力の大半を喪失してしまいます。
原子力のように、いったん稼働を始めれば次々に核反応によるエネルギーを(燃料なしに)生み出す、というおとぎ話の世界ならいざ知らず、現在、発電の中心となっている火力では膨大な化石燃料がそれによって費消されます。
その燃料となっている石油やガスをそのまま使ってエンジンを駆動させる方が効率的であろうことは、少し考えればわかることなのではないでしょうか。
これはIHにも言えることでしょうが、たとえ熱効率などの高い製品であろうとも、そのエネルギーのもとが火力発電なのであれば、その電力を作り出す際のCO2の排出量など観点からして、環境にやさしいなどと短絡的に捉えるのはいかがなものでしょうか。
また、原子力によってそれを解決するという夢物語は、福島第一原発事故によって木っ端微塵に吹き飛んでしまいました。
私たちは、あまりにも電気に頼りすぎる生活を見直し、電気の生み出す利便性を享受するという安直な態度から少しずつフリーになる必要があるのではないか。
今回の台風と停電から、改めてそんなことを感じた次第です。
朝のうちは怪しい雲もありましたが、昼前からは晴れ間も出て、風も穏やか。
台風が間近に迫っているような雰囲気は感じさせません。
金木犀の香りがそこかしこから漂うようになりました。
この花たちも、台風の暴風雨を受け、きっとはかなく散ってしまうことでしょう。
なんだか無残な気持ちもしました。
連れ合いのことなどもあり、週末に山に行くこともままならない日々が続いています。
そんな無聊を慰めてくれるのが、近所の里山歩きなのですが、今年は結構獲物(キノコ)が豊作です。
もちろん、松茸やホンシメジといった貴重な獲物には出会えず、いわゆる雑キノコですが、タマゴタケ・ナラタケ・イグチ類・アミタケなどが得られます。
ただし、例の白い笠をかぶった、見た目は食べられそうな毒キノコもかなりあるので注意が必要ですが。
先日、これらを中心にまとまった量の雑キノコをゲットし、一部を塩で煮て冷凍しておきました。
どうやって食べようかと思案中です。
ところで台風24号、予想通り日本列島各地に深い爪痕を残しました。
私の自宅では、昨晩の1時過ぎに停電となり、復旧はお昼過ぎとなりました。
山道具としてヘッデンやランタンがあるので、暗闇は何とかなりましたが、水が出ないのにはまいりました。
もちろん、飲み水や生活用水はある程度確保していたのですが、御手洗のことを失念していたのです。
幸い、水洗タンクに外部から注水できるタイプだったので、風呂の残り湯を用を足す都度補給し何とか事なきを得ましたが、真っ暗な御手洗の中でヘッデを点けながら用を足すのは何だか山小屋にいるみたいでちょっとおかしくなりました。
また、ガスは問題なく使えたので、煮炊きはでき、これもラッキーでした。
尤も換気扇が使えないので、焼き物や炒め物はできませんでしたが。
いずれにしても、オール電化でなくて本当に良かった。
日頃、水やガスや電気を、そこにあるのが当たり前のように思って使っていましたが、都市においては、電気が止まるだけで水も出なくなり、場合によっては食物の煮炊きすら不可能になる危険性がある。
頭ではわかっていましたが、実際にそういう目に遭うと、その脆弱性がにわかに現実味を帯びてきますね。
オール電化は一時ほどもてはやされなくなっているようですが、そうしたリスクに気付くユーザーが増えている、ということかもしれません。
電気を中心に置いた利便性の向上は、こうした災害時にはもろに脆弱性を曝け出すようです。
テレビのCMなどを見ていると、EV車がトレンドみたいな扱いをされ、人気を博しているような錯覚に陥りますが、街中でしばしば見かけるなどいうことは、少なくとも私にはありません。
アウトランダーPHEVはそれなりに見かけますが、あれは駆動系に内燃機関を持っており、電気一辺倒ではないからでしょう。
その意味で、ハイブリッド車を多く見かけるのは非常によく理解できます。
オール電化やEV車を「エコ」などと表現する場面に出会うこともありますが、これも私は大いに疑問を感じています。
発電された電気が家庭などに届く間には相当のロスが発生することは、その構造上自明の理であり、発電所から変電所そして家庭までの送電の間にその電力の大半を喪失してしまいます。
原子力のように、いったん稼働を始めれば次々に核反応によるエネルギーを(燃料なしに)生み出す、というおとぎ話の世界ならいざ知らず、現在、発電の中心となっている火力では膨大な化石燃料がそれによって費消されます。
その燃料となっている石油やガスをそのまま使ってエンジンを駆動させる方が効率的であろうことは、少し考えればわかることなのではないでしょうか。
これはIHにも言えることでしょうが、たとえ熱効率などの高い製品であろうとも、そのエネルギーのもとが火力発電なのであれば、その電力を作り出す際のCO2の排出量など観点からして、環境にやさしいなどと短絡的に捉えるのはいかがなものでしょうか。
また、原子力によってそれを解決するという夢物語は、福島第一原発事故によって木っ端微塵に吹き飛んでしまいました。
私たちは、あまりにも電気に頼りすぎる生活を見直し、電気の生み出す利便性を享受するという安直な態度から少しずつフリーになる必要があるのではないか。
今回の台風と停電から、改めてそんなことを感じた次第です。
家では無く、小屋生活に脚光が当たっているみたいです。自分もいずれ小さい小屋で生活したいと思ってます。小さいソーラーのみで自家発電、その他の熱源は囲炉裏か槇ストーブ。あとは上下水道の心配だけです。
また蓄電池の進化が望まれますね。
自分で食べるのであれば、やはり雑キノコが一番ですね。^^
by のら人 (2018-10-02 10:17)
こちらでは24号の影響はあまりなくほっとしています。
停電になると水が出ないのが一番堪えますね。
一般家庭ではソーラーで自家発電するのが最も経済的ですが、蓄電技術が確立することが条件です。
でも国としては原発を再稼働させたいためか、なかなかそちらに梶は切らないでしょうね。
雑キノコも覚えたいですが、タマゴみたいにわかりやすいキノコになかなか出会えません。
by tochimochi (2018-10-02 20:38)
のら人さん、こんばんは。
この間、テレビを見ていたら、仰るような生活形態の人のことを取り上げていて、これは一つの方向かなと思いました。
上水は近くの沢の水をくんできて、排泄物はバクテリアを使って肥料にする、ということでした。
バッテリーの性能は年々向上しつつありますから、こういう生活を目指すのも一つの方向性かなと思います。
私は自分で食べるためにしか採らなくなったので、雑キノコで十分ですね。
by 伊閣蝶 (2018-10-02 22:45)
tochimochiさん、こんばんは。
24号の影響が余りなかったとのことでなによりでした。
停電即断水、という点について完全に失念していたのが敗因でした。
ソーラーは大きな解決策と思いますが、仰る通りバッテリーの性能向上が鍵でしょう。
国は、やはり現在の9電力会社体勢を維持したいと考えているので、安定供給などといいつつ、そちらに誘導しています。
家庭などからの電力買い取りに及び腰なのも、そこに利権が絡むからでしょうか。
雑キノコ、タマゴタケは大変分かりやすいのですが、イグチ類もほとんど間違うことがありません。アミタケもそうなので、是非ともチャレンジしてみて下さい。
by 伊閣蝶 (2018-10-02 22:51)
私も人口減少で電力需要も減少している中で、技術的に袋小路になっている原発にこれ以上こだわる政府・業界の姿勢が理解不能です。原発廃止か再稼働か、という国民生活に関わる問題が、イデオロギー対立に巻き込まれて冷静な議論が出来ない現在の状況を憂います。
大規模なソーラー発電も、西日本豪雨の被災地域で山崩れや土手の決壊の誘因となるなど、問題点が露わになりました。西日本のような平地が少なく低山地が多い地域では、小水力発電を組み合わせるのがベターな選択で、実際に岡山県の西粟倉村ではエネルギー自給が進んでいます。
https://enechange.jp/articles/small-hydropower
真庭市では林業とバイオマス発電の両得政策を進めています。
http://www.city.maniwa.lg.jp/html/biomass
都市部にお住いの伊閣蝶さんのブログでこんなことを書くのは気が引けるのですが、人口の少ない地方では原発は無くてもやっていける目途が立っています。電力需要が大規模な都市部で電力需要がひっ迫するのなら、東京湾に立てればいいだろう、と思うのです。でも、政府はそれを絶対にやらないところを見ると、やっぱり原発は危険なんです。地方創生といいながら、そんな危険ものを地方に押し付けているのは、政策的パワハラです。
by ヒロノミン (2018-10-06 16:26)
停電とは困りますね、でも電気のありがたさが実感できます。
仰るように純EV車でも充電、それは結局化石燃料がベースにした発電です。ある程度割高でも、ソラー、風力、地熱といった自然エネルギーを取り入れないとエコは進まないですね。コストが高いのは真剣に取り組まない結果だと思います。あとは電気製品の省エネ化と節電意識でしょうね。
by Jetstream (2018-10-07 22:54)
ヒロノミンVさん、こんばんは。
全く仰る通りと思います。
本当は、それぞれの自治体が自分の管轄下の市町村に必要となる電力をどのように確保するかをきちんと考えて対応すべきでしょう。
私が子供の頃は、地方自治体が電力事業を経営していて、そこかしこに水力発電施設を作って電力の確保を考えていました。
国が九電力会社制押し出して、地方自治体の電力事業を廃止させ、それらを統一しようとしたところに問題の根はありそうです。
地方がそれぞれに必要な電力を自前で調達しようと考えるのであれば、恐らく様々な方法が独自に考えだされるのではないか。
それをさせない政府の考え方には、やはり疑いを持たざるを得ません。
by 伊閣蝶 (2018-10-09 23:49)
Jetstreamさん、こんばんは。
仰る通り、電気は私たちの本当に細かなところまで入り込んでいます。
限りある資源をどのように効率的に使うのか。
そのあたりの議論が今後は大変重要になりそうです。
by 伊閣蝶 (2018-10-09 23:52)
24号、大きかったでやすね。
あっしんちはほんの一分足らずの間だけ 停電しやした。
仰るとおり、オール電化のお宅が増える中、こういう事態に陥るといっぺんにアウトになってしまうと気づいたかた 多いでやしょうね(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2018-10-10 21:31)
ぼんぼちぼちぼちさん、こんばんは。
そちらでも停電がありましたか。
直ちに復旧し、本当に良かった。
仰る通り、特に都市の生活においては、インフラのほとんどは電気に頼っています。
オール電化ではない我が家ですらこのざまですから本当に剣呑なことと思います。
因に、私の実家でも大規模な停電がありましたが、水道が止まることはなく、我が家ほどのパニックにはなりませんでした。
by 伊閣蝶 (2018-10-10 23:00)
東日本大震災のときにいろいろ考えるところがあり、オール電化もEVも、良し悪しだと思います。今は電磁調理器を使っているのですが、火力調節とかが難しくて本格的調理には向かないし、ガスに比べてお手入れが楽ちんとも限りません。EVについていえば、仮に本格的に普及したら発電所の増設が必要になるため、環境にいいはずがないです。結局、シンプルに燃費のいい国産コンパクトのほうが環境にいいように思います。電気も同様に、石炭や天然ガスの発電効率を上げると同時に、電力消費の少ないエコな商品をつくるのがいいと思います
by ムース (2018-10-18 23:24)
ムースさん、こんばんは。
私も全く同感です。
ほかに効率的な方法があるのにもかかわらず、わざわざエネルギー効率の悪い電気を使おうというのは非常に疑問で、何かの思惑があるとしか思えません。
内燃機関の技術では、日本や欧米などに追いつくことが絶望で来な中国がEVに血道を上げていることなどは、分かりやすい構造ですが、それに追随する老舗メーカーがあることはどういうことなのか、とか。
by 伊閣蝶 (2018-10-21 18:03)