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経ガ峰に登ってきました。 [山登り]

今日も朝から蝉が大合唱。
暑くなりそうです。
部屋の中でも、クーラーを入れないと35度くらいになってしまうので、くれぐれも熱中症には気をつけたいところですね。

昨日の土曜日、こちらに来てからやっと初めて山に登ることが出来ました。
現在、津市に居住していますので、近郊にある布引山地の盟主である経ガ峰にまずは登ってこようと、以前より考えていたところです。
経ガ峰の標高は819.3mですが、津市の市街はほぼ標高ゼロメートルですから、標高差はそれなりにあります。山渓から出ている「佐藤貞夫/三重県の山」で紹介されていた、「笹子谷コース」を辿ることにしました。

朝、5時30に起き、朝飯を食べつつ昼の弁当を作って、6時40分頃に家を出ます。
県道42号線で錫杖湖まで向かい、トンネルを二つ越えたあと、笹子橋の手前を左折。笹子谷沿いの林道に入ります。
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分岐には指導標があるので判りやすいでしょう(この写真は岐路に撮りました)。

しばらく林道を走っていくと、二俣に別れ、そこに車を駐車することが出来ます。
右側に登る林道方面に指導標がありました。
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ここに車を止め、身支度を整えて歩き始めます。7時20分出発。

舗装道路とダートが交互する林道を歩いていきますが、4駆ならさらに車で走れそうです。
笹子谷に沿いながら登る林道を歩いていると、どうも笹子谷に目を奪われてしまいます。
結構面白そうな谷で、今度は沢登りで辿ってみようかなと思いました。
やがて、いきなり不釣り合いなほど立派な橋に出合い、その先で林道は通行止めになります。
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ここにも指導標がありました。
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しばらく登ると谷沿いに道が誘導され、そこにも指導標。
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いきなり谷を渡ります。
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緩やかな雑木林の中を登ります。気持のいい登山道でした。
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樹林帯を抜けると、一気に眺望が広がりました。
小広い高点に立つと錫杖湖方面の眺望が広がります。
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高度計は671mを示していました。

ギラギラと暑い太陽の陽射しを浴びながら登ると、経ガ峰と北笠岳との分岐に出ます。
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樹の幹にテープを巻いて、そこに表示してありました。

気持のいい雑木林の道を緩く下ってちょっと登り返すと、立派な休憩小屋に到着。
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そこから木の階段を登り詰めていくと、僅かで絶好の眺望が広がる経ガ峰の山頂に到着。
「平和観音」と彫られた観音像がまつられていました。
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東屋にザックをおいて、展望台の設けられた頂上に行ってみました。
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素晴らしい眺望です。
これは松阪方面。
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尾根続きの嘉嶺ガ頭・北笠岳方面。
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ちょっと霞んでいますが、錫杖ガ岳の三角錐とギザギザな尾根が見えます。
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これは青山高原方面で、広域にウインドウ・ファームが広がっていて壮観です。相当な発電量が期待できそう。
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これは来し方ですが、山座盤によるとこの方面に富士山や南アルプスが見えるのだそうです。
冬の澄み切った空のときにまたやってきたいものですね。
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これがその山座盤です。
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東屋には、山ねずみさんと仰る方のご好意で山渓の最新号がおいてありました。
休憩がてら開いてみると、日本の代表的な急登を特集してあり、「谷川岳の西黒尾根」「裏銀座(烏帽子岳)のブナ立て尾根」「甲斐駒の黒戸尾根」が紹介されていました。どれも結構なアルバイトですが、読売新道、クリヤ谷、池山吊尾根あたりも、私としては結構厳しい登りだったような気がします。
登山ノートに記入などをしていると、やがて男性1名女性2名の登山者が登ってこられました。
ここまで誰にも会わなかったので、静かな山だなあと思っていましたが、さすがに好天の土曜日です。
その方々と、山渓の記事を巡って談話。
塩漬けのキュウリと手作りの柏餅を頂いてしまいました。ありがたいことです。
山の話をしているうちに、今年の夏に剣岳に登るのだけれども、私たちでも大丈夫かと訊かれてしまいました。
お訊ねになっている方の山歴を承知していないので何とも答えに窮し、これまでどのような山に登ってこられましたかとお訊きすると、槍沢からの槍ヶ岳には登っておられる由。また、鈴鹿や台高などこの周辺の山々には相当御精通という印象です。
お天気が良くて岩が乾いてさえいれば大丈夫なのではないかと申し上げました。
核心部のカニの縦バイ・横バイよりも、意外に前剣の上り下りが微妙なのでご注意のほどをと付け加えたところです。
ところで、経ガ峰までは駐車場から1時間10分で登ってしまったので、当初は往復登山を考えていたのですが、せっかくなので北笠岳まで足を伸ばしてみたくなりました。
そこで、北笠岳まで行った場合、笹子谷林道に戻る道はありますかとお訊きすると、かなりの急坂だけれども降りられるとのこと。
これは嬉しい情報です。キュウリと柏餅と縦走路の情報を頂戴したので、心より御礼を申し上げお別れしました。
三重県の人たちは穏やかで優しい方が多いと常々感じておりましたが、初対面のどこの馬の骨とも判らぬ怪しげなオヤヂにも温かなお心遣いを下さるのだなと、感激を新たにしたところです。

さて、先程の休憩小屋の様子を見つつ、ついでに手洗いを借りました。
標識に導かれて水場に向かうと、水道の蛇口から勢いよく水が出ていて、そこに立派なシマヘビが涼んでいました。
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これだけの大物はなかなか見かけることがなかったので、近づいて写真を撮ろうとしたら、気配を察知したのか逃げていきます。
慌てて追いかけ、顔写真を撮りました。
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立派な顔つきです。
思わず捕まえようとしましたが、すんでのところで思いとどまりました(^^;

小屋の中に入ってみると、きれいに整頓され掃除も行き届いています。
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地元の皆さんがこの山を大切に思っている気持がしみじみと伝わってきました。

先程の分岐から嘉嶺ガ頭・北笠岳方面に向かいます。樹林帯の中を緩く下り、やがて登り返すのですが、嘉嶺ガ頭直下は結構な急登。岩場ではないので、濡れていれば登るのに一苦労することでしょう。
トラロープも張られていて、万全を期してあります。
頑張って登り切ると嘉嶺ガ頭で、三角点があります。標高は788.3m。
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経ガ峰が雄大に望まれました。
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嘉嶺ガ頭から急坂を下り、いくつかの頂きを越えていくと、またまた急登となり、頑張って登ると北笠岳に到着。ここの標高は767m。嘉嶺ガ頭・北笠岳とも、25000分の1地形図にその名はありませんが、標高は表示されています。
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錫杖ガ岳がキリリとした姿を見せていました。
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25000分の1地形図の破線に従って笹子谷方面に下ります。
ここもかなりに急坂。
途中でやはりトラロープがかかる箇所がいくつか出現します。
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ぐんぐん下っていくと、やがて林道に到着。
そこにほとんど目立たない入り口の表示がありました。
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林道をしばらく下ると、朝、車をおいた二俣に到着。10時40分で、全行程3時間20分という山行タイムでした。

これは錫杖湖からの錫杖ガ岳です。
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11時過ぎには家に着いてしまったので、せっかく作ったお弁当は家で食べることになりました。
昼過ぎからの暑さは尋常ではなく、午前中に帰って来たのは大正解だったなと、ついつい真っ昼間から二缶も飲んでしまった発泡酒を片手にニンマリとした次第です。
早く帰宅できたので、洗濯もでき、布団を干すことも出来ました。
こんな感じで行って来れれば大ラッキーというところではないでしょうか。

参考タイムは以下の通りです。
二俣駐車場発(7:20)→林道終点(7:37)→登山道に入る(7:49)→標高671m地点(8:10)→北笠岳分岐(8:18)→休憩小屋(8:23)→経ガ峰着(8:30)
経ガ峰発(9:00)→嘉嶺ガ頭着(9:36)発(9:45)→北笠岳着(10:00)発(10:08)→林道着(10:32)

付近の地図を参考に掲載します。
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取り敢えず、こちらに赴任してからの課題であった山登りに出かけることが出来ました。
ウォーキングの成果がそれなりにあったのでしょうか、特に疲れなどは感じませんでしたが、暑さは尋常ではなく熱中症にだけは気をつけないといけないと、改めて感じた次第です。


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のら人

関東では先週あたりから、やっとセミの声が聞けるようになりましたが、まだまだ本格的な賑わいには程遠いです。 ^^;
三重県の山を初登山ですね。 ^^
感慨深いものであったと推察できます。 午前中に帰ってきたのは正解だと思います。これ程暑いと直ぐに熱射病になりそうです。
by のら人 (2012-07-29 14:36) 

伊閣蝶

のら人さん、こんにちは。
関東とこちらでは5度近い気温差があるようです。
それにしても、蝉の鳴く時期まで違うのだなと感慨深く思いました。
三重県の山、手近なところではあっても、やっと登れたので想いはひとしおです。
経ガ峰の登山道は、しっかり踏まれている上に指導標も結構ありますが、嘉嶺ガ頭・北笠岳方面の道は所々不明瞭で、指導標もあまりないので、結構面白く歩けました。
それからこの時期、やはり午前中の登山が正解かもしれませんね。
by 伊閣蝶 (2012-07-29 17:31) 

hirochiki

暑い中の山登りお疲れ様でした。
記事を拝見していると、私もとても温かい気持ちになれました。
それにしても、朝起床されてからお出かけになるまでの時間が短いのには驚きました。
きっと手際よくお弁当も作られているのでしょうね。
頂上からの眺めが素晴らしいです!
手作りのお弁当を召し上がりながらの発泡酒は、さぞ美味しかったことでしょう^^
今週も暑くなりそうですので、くれぐれもお身体にはご自愛下さいね。
by hirochiki (2012-07-30 05:39) 

tochimochi

私も先週滋賀県に出張してきましたが、暑さは尋常ではありませんでした。
三重県の山に初登山、感慨もひとしおだった事でしょう。
それにしても3時間20分の行程とは登りやすいですね。私の好きな古賀志山みたいです。近頃の避難小屋はどこもきれいに整備されているようですね。私もとまってみたいところが2箇所あります。

by tochimochi (2012-07-30 08:48) 

夏炉冬扇

こんばんは。
シマヘビにびっくり。
立派な休憩小屋ですす。維持整備が大変だ。
沢水が涼しい!
by 夏炉冬扇 (2012-07-30 17:55) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんばんは。
やっと三重県の山に登ることが出来ました。
山ももちろんですが、やはりこちらの人の温かさに感動です。
起床してから朝食の準備をし弁当を作って出かけるのは、横浜にいたときにも屢々実行していたので、感覚が身に付いているのでしょうか。
でも、帰宅してから食べたので、こんなことならもう少し早く出ても良かったかな、などと思いました。もちろん後講釈ですが(^^;
しかし、本当に暑い日が続きます。hirochikiさんもくれぐれもお気をつけ下さいね。

by 伊閣蝶 (2012-07-30 23:23) 

伊閣蝶

tochimochiさん、こんばんは。
ご出張は滋賀県でしたか。
関東と比較すると東海や近畿の暑さはかなり厳しいものがあります。さすがに参っています。
三重県の山、やっと登ることが出来ました。
これを皮切りにいろいろと登ってみたいと思っています。
近頃の避難小屋は、仰る通りかなりきれいに整備されています。
地元の登山者が大切に管理していて下さるのでしょう。私たちも大切にしたいものです。
こちらの休憩小屋に、いつか泊まってみたいと私も思いました。

by 伊閣蝶 (2012-07-30 23:24) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんばんは。
シマヘビ、さすがにこの暑さに参って、水場にいたのでしょう。
向こうの方がびっくりしたと思います。
休憩小屋、大変大切に管理されているなという印象です。私たちも大切にしたいものです。

by 伊閣蝶 (2012-07-30 23:25) 

Cecilia

転勤や帰省のお疲れがあると思いますが早速登山をされたのですね。
普段からこつこつと体力作りをされているからできることですね。
へびの写真はなかなかよく撮れていますね。

>キュウリと柏餅と縦走路の情報を頂戴した

ありがたいですね。

蝉の大合唱の季節、あの鳴き声に活力をもらえるみたいな気がして私は好きです。
またこの季節の入道雲、これも元気が出そうで大好きです。
by Cecilia (2012-08-02 08:30) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんばんは。
赴任してからいろいろと落ち着かない日々を過ごしてきましたが、やっと山に行くことが出来、嬉しく思っています。
蛇、久方ぶりに見る大物で、取り敢えず写真だけでも撮れて満足です。
それから、見ず知らずの地元の方から柏餅とキュウリを頂いたことも、本当に嬉しかった。
何というか、こちらの方々の温かなお心遣いに振れたような気がします。
蝉の鳴き声と入道雲、夏の風物詩ですね。私もいつも元気をもらっています。

by 伊閣蝶 (2012-08-03 00:01) 

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