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三木稔先生、ご逝去 [音楽]

どんよりとした曇り空の寒い日となりました。
そんな中ですが、丸の内界隈では、並木のイルミネーションが始まり、華やかな光に包まれています。
marunouti.jpg
街路にとっては迷惑千万なことでしょうが、ほんの少し我慢をしてもらえればと思いました。

作曲家の三木稔先生が、今朝4時55分、ご逝去されました。
享年81歳。

前立腺がんとの長い闘いの中で、愛怨(2005)、幸せのパゴダ(2010)を完成され、日本史オペラ10部作というオペラ史上に例を見ない金字塔を打ち立てられるなど、最後まで現役の作曲家として第一線で創作活動に全力を注いでこられた中、冬の足音の響くこの時期に旅立たれたのです。

つい最近の今年9月29日に、お元気なご様子について記事にしたばかりでしたので、さすがにショックで頭の中が真っ白になってしまいました。

最後までご自宅で過ごされたとのことですので、それだけはなによりと思いますが、やはり何とも無念な想いはどうにもとどめられません。
「レクイエム」のフルオーケストラ版、もう、三木先生にその演奏をお聴きいただく機会は永遠に失われてしまいました。

悔しくて悔しくて、涙が止まりません。
無念です。

綾調べ 天(あま)駆けるかな あと追ふて
立ち昇り行く 雲の階(きざはし)
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hirochiki

伊閣蝶さんのお気持ちを思いますと、どのような言葉をおかけすれば良いのかわかりません。
先生のご逝去は、本当に悔しいですね。
でも、演奏される時には必ず天国から会場に駆けつけてこられると思います。
ですから、是非とも素晴らしい演奏をされるようこれからも練習を頑張って下さい。
三木先生のご冥福を心からお祈りいたします。

by hirochiki (2011-12-08 19:06) 

九子

yahooニュースでさきほど知りました。
伊閣蝶さんの過去のブログを読むまで申し訳ないながらお名前も、そんな立派な方だなんて存じ上げませんでした。素晴らしい師をお持ちでいらしたのですね。
ご冥福をお祈り申し上げます。
by 九子 (2011-12-08 20:15) 

夏炉冬扇

こんばんは。
南無阿弥陀仏。
by 夏炉冬扇 (2011-12-08 21:22) 

Cecilia

昨日はこの記事を拝見させていただいていなかったのですが、今朝の朝刊で三木さんのご逝去を知りました。伊閣蝶さんがどれほど悲しまれているだろうかと思い、自分のブログよりも先にこちらを検索で立ち上げました。過去記事で三木さんが自叙伝を執筆されているお話もされていましたね。それは中途で終わってしまったのだろうと思うと残念ですね。何よりも「レクイエム」のフルオーケストラ版を聴いていただけないのは残念ですね。
私はこれから三木さんの作品にこれから多く触れていくことで偲ばせていただきたいと思います。
ご冥福をお祈りいたします。
by Cecilia (2011-12-09 08:29) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんにちは。
温かなお気遣いと激励のコメントをありがとうございます。
一日経って、やっと少し落ち着いてきました。
昨日は、ちょっとパニック状態でしたので、記事も支離滅裂ですね。
しかし、どうもまだ、きちんと心の整理はできていません。
何かの折に、ふと先生の笑顔や声が浮かんできて、そのたびに胸がふさがれるような想いがします。
レクイエムのフルオーケストラ版、そうですね、きっとその初演の折は、先生も天国から駆け付けて下さることでしょう。そのように信じたく存じます。
それを励みに進めていきたいと改めて思いました。
ありがとうございました。

by 伊閣蝶 (2011-12-09 12:49) 

伊閣蝶

九子さん、こんにちは。
温かなお気遣いのコメントをありがとうございます。
三木先生は、私にとってかけがえのない人生の師であられました。「師」とお呼びする不遜をお許し願えれば、のことですが。
この喪失感はたとえようもなく大きく、埋めようもないもののような気がしています。
やはり無念でなりません。

by 伊閣蝶 (2011-12-09 12:50) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんにちは。
温かなお悔やみのコメント、誠にありがとうございます。
心より御礼申し上げます。
by 伊閣蝶 (2011-12-09 12:50) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
温かなお気遣いのコメントをありがとうございます。
ご自身のブログよりも先にご訪問頂いたとのことで、ご厚情に改めて心より御礼申し上げる次第です。
一日経って、少し気持ちも落ち着いてまいりましたが、やはり気持ちの整理はなかなかつきません。
今日になっても、ふとした瞬間に三木先生のことが思い出され、その音楽が耳朶に甦り涙ぐんでしまいます。
「自叙伝」恐らく未完ではなかろうかと思い、それも無念です。
生前、三木先生は、自分が旅立った後、レクイエムのフルオーケストラ版の演奏で偲んでくれ、と笑いながら仰っていましたが、結局、お言葉通り、生前にお聴かせすることができませんでした。無念極まりないことです。
でも、Ceciliaさんが、三木先生の曲にこれから多く触れていくと仰って下さったことで、深い感謝の念とともに、本当にありがたく存じております。
日本史オペラ10部作、CDやDVDなどで聴けるものは限られていますが、宜しければ是非ともお聴きくださいませ。
ありがとうございました。
by 伊閣蝶 (2011-12-09 12:51) 

ヒロノミンV

 この三木先生の訃報は、岡山の音楽関係者のツイッターでも衝撃を持って受け止められていました。
 訃報を知った時は、直接薫陶を受けられた伊閣蝶さんの悲しみはいかほどであろうか、と思いました。
 三木先生は亡くなられても、作品の命は永遠。僕は岡山の人間として、「ワカヒメ」がずっと再演され続けることを願っていますし、岡山の関係者の思いはもっと強いと思います。
 心よりご冥福を祈りたいと思います。
by ヒロノミンV (2011-12-09 17:42) 

伊閣蝶

ヒロノミンVさん、こんにちは。
温かなお気遣いのコメント、誠にありがとうございます。
一昨日の朝、この悲しい訃報に接したおりは、俄には信じられずパニックになっておりましたが、やっと落ち着いています。
でも、ふとしたときに三木先生の笑顔や声などを思い出し、どうにもやりきれない気持になってしまいます。
しかし、岡山の皆様が、そのように想って下さっているとお聞きし、今更ながらにありがたいことだと痛感しております。
特に、「ワカヒメ」が岡山の地でずっと再演されるのであれば、先生にとってこれ以上の喜びはないことでしょう。
私も感謝の気持ちで一杯です。
本当にありがとうございました。
by 伊閣蝶 (2011-12-10 12:59) 

ササキ

こんばんは。
三木稔先生の話題が出ているブログはないかと探して、こちらにあたりました。

私は打楽器をしている者ですが、三木先生の《マリンバスピリチュアル》《マリンバの時》は打楽器界にとっても大きな財産でして、最近偶然にもCDで聴いていて、ああ、やっぱり素晴らしい曲だなあと感じていたところに、昨日新聞で訃報を知り、しばし呆然としてしまいました。

10年ほど前、三木先生の個展が地元で開かれた時、大変気さくにサインに応じてくださったことが今でも目に浮かびます。あの時「いつか先生の曲を演奏します!」といった言葉が未だに果たせていないことがとても残念です。

公式サイトに《レクイエム》の話題が出ていましたが、完成していたのですね。それを知ってすごくホッとしました。
自伝など、やり残された仕事もおありでしたのでしょうが、最後の最後まで創作者として生ききれたのですね。本当にすごいことだと思います。

最後になりましたが、私もご冥福を祈りたいと思います。
そして、三木先生の音楽を未来に受け継がせる懸け橋の一部でありたいと思います。

失礼いたしました。
by ササキ (2011-12-10 23:54) 

伊閣蝶

ササキさん、こんにちは。
わざわざ検索をかけてご訪問頂いたとのことで、誠にありがとうございます。
心より御礼申し上げます。
「マリンバスピリチュアル」「マリンバの時」、いずれも素晴らしい曲で、私も大好きです。
打楽器演奏をなさっておられる方から、このように極めて高いご評価を頂いていることに改めて感激致しました。
ご存命中の演奏には間に合われなかったとのことですが、是非ともお取り上げ頂いて、「未来への架け橋」にして頂きたく、心よりお願い申し上げる次第です。
私も、フルオーケストラ版レクイエムの演奏に向けて、出来る限りの努力をしていきたいと想いを新たに致しております。

三木先生、一度でもお会いした方は、その気取りのない純粋で温かなお人柄にきっと魅了されることでしょう。
気さくにサインの求めに応じ、お話をなさった光景が目に浮かびます。
私も、その笑顔にどれほど勇気づけられたことかわかりません。
あの笑顔にもう会えないかと思うと、やはり無念の想いが募ります。
by 伊閣蝶 (2011-12-11 14:12) 

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