SSブログ

マーラーの交響曲第2番「復活」 [音楽]

今日は文化の日。
温かな一日になるとの予報でしたが、確かに寒くはなかったものの、一日中曇り空のはっきりしない天気となりました。
日が暮れてから、空には上弦の月が滲みながら浮かんでいて、何だか明日の晴天を約束してくれそうな感じではありましたが。

高校で合唱部に所属している姪が、ことによると渡米してマーラーの「復活」の演奏に参加できるかもしれない、という何とも心躍る話があり、是非とも実現して欲しいと願っているところですが、そのこともあって「復活」のCDを送って上げると約束をしました。

とはいえ、私はこの曲のCDそれほどたくさんは持っていないので、今日は休日ということもあり、手持ちのCDを物色して過ごしました。

まず手に取ったのは、テンシュテット&ロンドン・フィル(1989年)。

テンシュテットのものは、ほかにNDRのものも持っていますが、やはりロンドン・フィルの方に軍配が上がりましょうか。
NDRも捨てがたい素晴らしい演奏なのですが。

そして、バーンスタイン&ニューヨーク・フィル(1987年)。


歴史的な名盤との誉れも高い、ワルター&ニューヨーク・フィル(1961年)。

私は30年以上前にこれをLPで購入し長らく愛聴してきましたが、CDに復刻された直後の1984年に、大枚5600円をはたいて買い直しました。
今やそれが、「巨人」や「さすらう若人の歌」までカップリングされて1600円強で買えるのです。
つくづく時代を感じますね。

もう一つ、クーベリック & バイエルン放響(1982年)。

個人的には、かなりお気に入りの演奏です。
クーベリックがどれほどマーラーに共感を抱いていたかが判るような気がします。

その他にも数枚のCDがありましたが、やはり「渡米しての演奏」という事情を鑑み、「バーンスタイン&ニューヨーク・フィル(1987年)」を送って上げることにしました。
晩年のバースタインの演奏はじっくりと聴かせるものが多いのですが、この演奏も90分を超える長時間に渡っています。
しかし、その長さを全く感じさせることもなく、一気に終楽章の「復活」までもっていく力技は、正にバーンスタインならでは、というところではないでしょうか。

この演奏を聴いた姪の心に何かが伝わればいいな、と、誠に自分勝手な妄想を抱きながら、「不肖」の伯父は頬を緩ませながら荷造りをしたのでした。

nice!(13)  コメント(14)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 13

コメント 14

hirochiki

昨日は、こちらもはっきりしないお天気でした。
週末にかけてお天気が下り坂になるようですね。
仕事をしていますので、週末の雨は困ります。。。

ところで、姪っ子さんの渡米のお話は本当に素晴らしいですね(*^^)v
きっと姪っ子さんの心に伯父様の温かいお気持ちとともにその何かが伝わることと思います。
是非実現されますよう、私も心からお祈りいたします。

by hirochiki (2011-11-04 05:27) 

Cecilia

姪御さんもコーラスをされているのですか!
きっとお話がはずむことでしょうね。一緒に歌ったりもされるのでしょうか?
叔父様としてわくわくしながらCDを物色されている伊閣蝶さんのお顔が目に浮かぶようです。(お顔は知りませんが。笑)
姪御さん、「復活」に参加できると良いですね。
by Cecilia (2011-11-04 08:02) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんにちは。
今日は穏やかな晴天になりましたが、どうやら週末は雨になりそうな予報です。
週末もお仕事とのことで、雨は本当に困りものですね。

姪のこと、ありがとうございます。まだどうなるかわからないのですが、実現すれば、来年の三月にニューヨークでの演奏、という計画なのだそうです。
音楽好きの伯父としては是非とも聴きに行きたいところですが果たしてどうなるか!
実現を神様に祈るような気分でおります。
それはともかくとして、この多感な時期にマーラーの「復活」を聴くこと自体はとても良い体験になるのではないか、と信じているところですが。

by 伊閣蝶 (2011-11-04 12:03) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
姪は、先日開催された合唱コンクールの全国大会にも出場し、金賞をもらった!と喜んでおりました。チケットが取れずに私は聴きに行くことができませんでしたが、後で録音を聴かせてね、と頼んでいます。
私が声楽をかじっていることもあり、私が行くと、早速楽譜を持ってきていろいろと話をしてくれます。昔からそうですが、コンクールの課題曲はかなり難しく、読んでいてさすがに唸ってしまいますね。
歌に関しては、呼吸法などのアドバイスはしますが、まだ二人で一緒に歌ったことはありません。これからが楽しみです。

「復活」のCD選び、仰る通りワクワクしながら私自身が楽しみました。きっとだらしない笑顔を浮かべていたことでしょう(*^_^*)
ニューヨークでの「復活」演奏。何とか実現できれば、と結構真剣に祈っている次第です。
by 伊閣蝶 (2011-11-04 12:04) 

ヒロノミンV

 姪御さんも凄いですね。アメリカでマーラーの復活の合唱に参加できるかも知れない・・・、一生の思い出になるでしょうね。
 マーラーの2番は生演奏に接すると、ほぼ間違いなく感動する曲ですが、オーディオで聴くと最後まで『間』が持つ演奏には、なかなか出会えずにいます。
 自分はバーンスタインの旧盤で馴染みましたが、伊閣蝶さん推薦のクーベリック&バイエルン放送響の演奏が、目下のところ総合力で一番好きな演奏です。
by ヒロノミンV (2011-11-04 16:04) 

九子

姪御さん、そういう特別な機会を得て若いうちに渡米されるとしたら、なんて素晴らしいことでしょう!人生が変わるような体験が出来そうですね。
( ^-^)
by 九子 (2011-11-04 17:52) 

伊閣蝶

ヒロノミンVさん、こんばんは。
姪からこの話を聞いた時には、私の方が興奮してしまい、「それは是非行くべきだ!どんなことをしてでも実現させよう!」などと喚き散らしてしまいました。
マーラーの2番の演奏に参加できる機会だってそうそうは訪れないのに、ましてニューヨークで演奏できる可能性があるなんて、というところです。
仰る通り、もしも実現すれば、これからの姪の未来にも大きな意義を齎すことでしょう。

この曲は、やはり実演で聴くのが一番でしょうね。
私がこの曲の実演に初めて接したのは、なんとあの「ギルバート・キャプラン」の指揮によってでした。オケは恐らく新日本フィルだったと思います。
我々が憧れていても実現できないこと(素人の音楽好きがオーケストラの指揮をする)をやってしまった男のロマン、というところで感動も増幅され、今でも時折その時の光景を思い出します。
それから、ヒロノミンVさんも、クーべリック&バイエルン放送響の演奏をお好きとのことで、これも大変嬉しく存じました。
ありがとうございます。
by 伊閣蝶 (2011-11-04 18:38) 

伊閣蝶

九子さん、こんばんは。
多感な頃の得難い経験、恐らく、当人の予想をはるかに上回る素敵に果実を得られることと信じます。
実現してほしいなと、心より祈らずにはいられません。
by 伊閣蝶 (2011-11-04 18:40) 

夏炉冬扇

こんばんは。
クラシックは亡くなった兄が好きでした。ラジオを2つ並べて聞いていたのを思い出します。
by 夏炉冬扇 (2011-11-04 18:50) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんばんは。
かなり前のことですが、AMでステレオを放送したことがあり、周波数を変えて放送して、それを二台の受信機で受信することにより、ステレオを実現する、という感じでしたね。
ポンポンという音を右、左、という感じで鳴らして、それを受信機で調整するというようなものだったと記憶します。
by 伊閣蝶 (2011-11-04 23:45) 

ムース

ワルターNYPの復活、素晴らしいです。オーソドックスで端正な印象ですが、それが何ともいい。老巨匠の威厳といいますか、強い芯を感じる演奏です。第二楽章は本当に優しく美しく歌い上げる、ワルターらしい温かみのある調べで、このトラックだけ聴いたりします。
先日某団体の「復活」演奏会を聞き逃しました。必ずしも有名オケでなくてもいいので一度は実演をと思っていますが、なかなか厳しいです。実演に参加であればそれはそれで凄いことです。
by ムース (2011-11-05 12:05) 

伊閣蝶

ムースさん、こんにちは。
ワルター&ニューヨークの「復活」は、やはり希代の名演だと思います。
マーラーの周りには数多くの音楽家や芸術家がいたと思いますが、マーラーのことを最も良く理解し、また、マーラーが一番信頼していたのはワルターではなかったかと考えます。
「大地の歌」や「9番」の初演も、ワルターは恐らくそれをなすことが自分に課せられた使命と考えたことでしょう。
ワルターがこの曲をレコードの録音した当時は、まだマーラーの「復活」は一般にはメジャーな存在ではなかったと思います。
この曲を多くの人に知ってもらいたい聴いてもらいたい、というワルターの想いを、その録音の中から感じてしまいます。
「復活」の実演、仰る通り、なかなか取り組まれませんね。
私も、キャプランを含めて、これまでに実演は三回しか聴いていません。
姪の話が現実のものとなったら、是非とも聴きに行きたいものと思っています。
by 伊閣蝶 (2011-11-05 12:33) 

サンフランシスコ人

「復活」の米国での初演は.....

http://archives.nyphil.org/index.php/artifact/3844c240-d1df-41a6-8bab-c570a2b6b4d0/fullview#page/1/mode/2up

指揮者が作曲家マーラーで、オーケストラがニューヨーク・フィルハーモニック...
by サンフランシスコ人 (2016-04-30 06:28) 

伊閣蝶

サンフランシスコ人さん、こんばんは。
これはまた何という貴重な資料でしょうか。
マーラーがニューヨーク・フィルの指揮者に就任したのは1909年初頭出端以下と思いますので、この演奏がその契機となったのでしょうか。
by 伊閣蝶 (2016-05-05 22:45) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0