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YAMAHA、NS-690IIIの修理(下準備) [オーディオ]

三連休は実家に帰っていました。
下水道工事の関係で、手洗いや台所や風呂場の水回りの改修が必要になったためです。
寒い地方ですから、水回りの工事は秋口に終わらさなければならず、立て込んでいるところを業者さんは、早く手洗いを使えるように頑張って作業を進めてくれていました。
作業の進捗状況を確認し、今後の予定(支払いも含め)などの打ち合わせなどもしてきたところです。

それは公式の帰省理由ですが、実はもう一つ目的があって、それは実家においてあるスピーカーの修理をするということ。

独身だった頃、オーディオ関係にかなり血道を上げており、スピーカーも一時は6セット12個も保有していました。
TANNOYやYAMAHAやVicterやBOSEなどのスピーカーも入ってのことで、これが6畳一間にあったわけですからちょっと尋常なことではありませんでしたね。
それはともかく、その中で一応現役で使っているのは、TANNOYのアーデン2、YAMAHAのNS-690III、BOSEの501Xの三種類で、そのうちBOSE以外は実家に置いてあります。

先日、実家の物置を整理し、A級DCアンプを現役に復帰させ、NS-690IIIにつないだのですが、何となく低音に力がなくなっているような印象がありました。
それでユニットの状況を調べようとネットを外したところ、なんとウーファーのエッジがぼろぼろになっていました。
ns690-01.jpg
エッジはウレタン製だったのですが、完全に経年劣化していて、手で触るとポロポロと落ちるような有様です。
これでは音がすかすかになるのも無理はありませんね。
そんなわけで、修理が可能かどうかネットで調べてみると、同じような事例は結構あるようで、対応して下さる工房もたくさんありました。
修理代は概ね一台2万円前後というところ。
修理代はともかくとして、そこに配送することが結構大変であるような印象を持ちました。

そこでさらに検索を重ねると、自分でいろいろと工夫をして修理されている事例のいくつかにヒットし、やる気を出しさえすれば、自分好みの修理が出来そうな感じです。
エッジの張り替えですから、やはりエッジの材質が決め手になりましょう。
一番高級なのはセーム革のようです。
私は車の洗車の時の拭き取りに使ったこともありますが、吸水性も良くしなやかで確かにうってつけかもしれませんね。
ただし単価が高いことと、色を選ぶことができないのが欠点かもしれません。
それに、セーム革のエッジによる音は、評価が分かれるようです。キメ細かな音の再現にはうってつけですが、パンチ力に欠けるという感想もありました。
また、エッジを立てる加工がちょっと難しそうな感じです。

そんなことから、綿ジャージーにシリコンシーラントを塗布し、ゴムのような柔軟性と強靭さを与えて用いることにしました。

そこで、まずキャビネットからウーファーを取り外します。
ns690-02.jpg

劣化したウレタンのエッジは手でポロポロと取れますが、部屋の中でやると大変なことになるので、庭にそっと運び出します。
あらかたエッジを除去したら、ゴムダンパを取り外し、ラッカー薄め液でコーン紙やフレームなどに残ったエッジの残滓を取り除きます。
結構臭うので、これも屋外で作業した方が良いでしょう。
接着剤の滓がなかなか取りづらいの大変ですが、溶解した接着剤や古いゴムなどで手をネバネバにしながら格闘し、一応の作業は終了。
ns690-03.jpg
完全に取り切れてはいませんが、サンドペーパーなどで磨いてきれいする必要まではないでしょう。
こんなものかな、と思います。

さて、ここまでは実家で作業をしました。
私の自宅はマンションで庭などはありませんから、古いエッジの除去作業のような、細かで始末に困るゴミやシンナーなどの臭いが出てしまうような作業は困難です。
その意味では、NS-690IIIが実家にあったのはもっけの幸いというべきでしょう。

取り敢えずきれいになったウーファーを、今日、自宅に持ち帰りました。
本格的な張り替え作業はこれからです。
果たしてうまく行くのか。
その後の経過を、後日またこのブログでご報告させて頂きたいと思います。
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節約王

こんばんは。記事夢中になって読みました。私もかつてはオーディオマニアの真似事をしておりましたのでとても懐かしく感じました。YAMAHAのブックシェルフスピーカーをお持ちなのですね。お眼が高い!。拝見するとドームツイーター付き調整機能つき2WAYですね。今となっては幻となったYAMAHAのスピーカーがすばらしいアイデアで復活した事!大変嬉しく思いました。続きの記事が楽しみです。
by 節約王 (2011-10-10 19:52) 

Cecilia

帰省、お疲れ様でした。
伊閣蝶さんのご実家近くでは、きっと帰省されているだろうなあと思いながら通りましたよ。またあのあたりに遊びに行きたいものです。

オーディオですが凝った経験がなく、さっぱりわかりませんが、ご自分で修理されるとはさすがですね。昔実家には古い小さなレコードプレイヤーがありました。それが使いにくくなった頃、その話を中学の音楽の先生にしていたら不要なものを下さると言う話になり、本当にいただいてしまいました。
今だから言えますけれど。
かなり大型のレコードプレイヤーでスピーカーも大型。今ではありえないサイズですね。
実家がだだっ広かったのでちょうど良い空間に良い感じで収まりましたが。
その先生中学の必修クラブ(放課後の部活でないほう)で”オーディオクラブ”の顧問をしていました。ラジオで音楽を聴くのが好きなオーディオマニアの男子生徒が何人か所属していました。でも今思うと中学生のオーディオマニアってどんな感じなんだろうと思います。(笑)
by Cecilia (2011-10-10 20:09) 

hirochiki

お帰りなさい。三日間のご実家への帰省お疲れ様でした。
phirochikiの両親は、11月から3月頃まではこちらで過ごしますが、やはり実家は寒い地方にありますので、水道の栓はしっかり締めてきます。
それにしても、スピーカーをご自分で修理されるとはスゴイですね!
こういったことは、概して男性の方が得意なような気がします。
本格的な張り替え作業はこれからとのことですが、きっとうまくできると思います。
是非またアップを楽しみにしております。
by hirochiki (2011-10-10 20:33) 

夏炉冬扇

こんばんは

自分で修理★★★
by 夏炉冬扇 (2011-10-10 20:41) 

伊閣蝶

節約王さん、こんばんは。
きっと節約王さんもオーディオにご興味をお持ちのことと思っておりました。
NS-690シリーズは、名機といわれたNS-1000の廉価版(とはいっても買ったときは一本7万円くらいしましたが)で、クラシック音楽の再生にうってつけという触れ込みで売り出されました。
ツイーターとスコーカーとウーファーの3wayシステムです。

復活できるかどうかは正にこれからが正念場です。
材料は今日までにすべてそろえましたので、今週末にチャレンジ予定です。
by 伊閣蝶 (2011-10-10 21:56) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんばんは。
やはり中央道で東京に向かわれたのですね。機会がございましたら是非ともお立ち寄りください。
中学生の頃の音楽の先生がオーディオファンであられたとのこと。
私の中学生時代も、(私はその頃、アマチュア無線に血道をあげていたのですが)無線工作に大変詳しい数学の教師がいて、部品などを分けてもらいました。
同級生には技術の授業の工作でスピーカーシステムを作った人間もおりましたし。
中学生時代はさまざまなことに興味を持つ頃でもありますから、オーディオクラブ、きっと楽しい集まりであったことでしょう。

それにしても、オーディオセット一式を下さるとはすごい先生ですね。
きっと先生のご自宅には、相当たくさんの再生装置がおありになったのでしょう。
by 伊閣蝶 (2011-10-10 22:10) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんばんは。
phirochikiさんのご両親は、冬の間、温暖な名古屋で過ごされるのでしたね。
寒さのこともありますが、やはり大切なお身内が身近におられる安心感が、冬季はとりわけ心強く感じられることと存じます。

スピーカーの張替え作業、初めてのことでちょっと不安ではありますが、実はかなり楽しみでもあります。
スカスカになってしまったスピーカーがどんな音になってくれるのか、それを考えるだけでわくわくします。
作業が終わり次第アップしたいと思いますので、またごらんいただければ幸いです。

by 伊閣蝶 (2011-10-10 22:18) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんばんは。
スピーカーシステムを作ったことは何度かありますが、スピーカーユニット自体を修理するのは初めての経験です。
うまくいくかどうか、とにかくがんばってみたいと思います。
by 伊閣蝶 (2011-10-10 22:21) 

ヒロノミンV

 こんばんは。スピーカーのエッジの修理ですか!自分の実家のスピーカーもエッジがボロボロになってるものがあります。
 どのようにして蘇らせるのか、続きが非常に楽しみです!でも、手先が不器用な自分には手に負えないかも知れませんが・・・
by ヒロノミンV (2011-10-12 20:36) 

伊閣蝶

ヒロノミンVさん、こんばんは。
今週の週末に、いよいよエッジの作製とウーファーの再生に取り組む予定です。
成功致しましたらアップ致したいと存じますので、よろしければご参考になさって下さい。
私もそれほど手先が器用なわけではありませんが、要はやる気かな、と一種の蛮勇を奮い立たせているような状況です。
by 伊閣蝶 (2011-10-13 00:13) 

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