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自信過剰が成功の秘訣? [日記]

higanbana0928.jpg今日は爽やかな晴天になりました。
日比谷公園では彼岸花が盛りです。
そんな時期なのだなあと、ちょっとしんみりしてしまいました。

しぶとく続いてきた右肩の痛み。まだ痛みは残っていますが、腕を上げたり後ろに回すことができるようになってきて、だいぶ快復しつつあります。
ためしに恐々と鉄棒にぶら下がって懸垂をしてみましたが、何とか7回くらいまではできるようになりました。
それ以上は痛みに耐えられませんが、それでも懸垂ができるようになったことは嬉しく思っています。
腕立て伏せも、腕を狭めて下の方に持ってくると肩にあまり負担がいかないので、40回くらいまではあまり痛みを感ずることなく楽にできるようです。
日比谷公園にはこうした運動を普通の服装でできる設備があるのでありがたいことですね。
いずれにしても、あまり無理をしないように少しずつ体を慣らしていくつもりです。

さて、ちょっと興味を惹く記事があったのでご紹介します。

人生において成功をおさめるためのコツは「自信過剰になる」こと

これは、英・エジンバラ大学率いる研究チームによる研究の結果なのだそうですが、「自信過剰な人は頻繁に成功をおさめるうえ、その成功レベルも大きいということが判明。さらにこうした性質を持つ人のほうがより多くの子孫を残す可能性が高いことも明らかになった。対照的に、控えめで謙虚な人は大きな勝利を成し遂げる可能性が低かった」のだそうです。

「自信過剰な人は頻繁に成功をおさめるうえ、その成功レベルも大きい」という下りは、なるほどなと思いますが、「より多くの子孫を残す可能性が高いことも明らかになった」というのは、一体どのよう研究を実施した成果によるものなのでしょうか。
その辺りが具体的に書かれていないので、私としては疑問が残ります。

例えば、歴史や伝承の中で語り継がれていく人というのは、大抵その時代において目立った行動を起こした人であり、そうした人であるからこそ語り継がれるわけであって、また、そうした人々は自信過剰な場合も多いわけですから、結果として単にそうした事例が数多く残っている、というだけのことのような気もします。
控えめに周囲との協調・共存を図りつつ人生を全うした人は、そうした控えめな態度ゆえにあまり人口に膾炙されることもなく、またそうした人であるからこそ自分の功績みたいなものを吹聴して歩くことも書き遺すこともしなかったのではないでしょうか。

それから、確かに世の中の進歩はこうした一種の自信過剰気味な文字通りのtalent(テレビタレントなどの類ではなく、字面通りの「才能ある人々・人材」)の手によって成し遂げられてきたのでしょうが、彼ら個人の力だけでそれが達成されたわけではありますまい。
才能ある人がその才能を存分に生かし大きな成果を上げるためには、その人を支える多くの(大抵は目立たぬ)人々の支えがあったからなのではないでしょうか。
これは、歴史的な大舞台の話よりも、自分の身近なところにある、例えば会社組織の中を振り返れば一目瞭然です。
社員の中には頭の回転が速く企画力に優れていたり抜群の実行力を有する人材がいて、そうした人間が優れたプロジェクトを成功に導く、といった事例は良く聞くところでしょう。
しかし、そうしたプロジェクトが、そうした人間だけの手で成し遂げられているということはほとんどの場合あり得ません。
そうした人々から出されるアイデアを実現するために地道で正確な状況分析をする人、関係するデータの収集や分析処理などを効率的に行う能力を有する人、作業を円滑に進めるためコツコツと庶務をこなす人、職場の雰囲気を良好に保つためのショックアブソーバーの役割を果たす人、などなど、様々な特性を持つ縁の下の力持ち的な人々の存在があってこそ、初めて優れたプロジェクトが立案・稼働・成功・発展していくのです。

従って、次のような見解にはどうしても首をかしげたくなってしまいます。
つまり、時として否定的にもとらえられる「自信過剰」という性質は、人類の歴史の中で自然淘汰において勝者であることが多く、結果として「人間にとって必要な資質」として残ってきたのだと考えられる。

「自信過剰」が、人間にとって「結果として」「必要な資質」だとまでいえるのでしょうか。
一つの家族単位や、せいぜいそれらが複数個集まった集落単位での話なら、確かに自信過剰で膂力や知力に恃む個性的なリーダーの鶴の一声で動くことも可能でしょうが、社会性を増しグローバル化した複雑な社会の中で生きていく人間には、それぞれ、その社会の中で不可欠となる資質(場合によっては控えめで謙虚なそれ)を受け継いでいく必要もまたあるのではないかと、私は思うのです。

何だか研究結果に無用なケチをつけるような文章になってしまいましたが、これはもとより私自身が、自分に対して全ての面で自信がなく、また覇気もない人間であるからにほかなりません。
つまり、自分の存在を否定されてしまったような残念な想いをしてしまったからなのでした。
裏付けとなる努力もせずに自信ばかりが過剰な人間は、普通「ホラ吹き」とか「うどん屋の釜(湯だけ=ゆーだけ)」とか「虚言癖」「空回り」などといわれてしまうことでしょうが、自分の目標に向かってひたすら努力を続け、その自分を鼓舞するために過剰気味な自信を持とうとする人は、真に尊敬に値します。
そうした人のもとでなら、私のような何のとりえもない凡人でも「何とか力になりたい!」と思ってしまうもの。
「自信過剰な人が勝者になる」などという一言で括られるのは何だかあまりに軽々しい態度ではないでしょうか。


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hirochiki

右肩の痛みが少しずつ回復されているとのことで、何よりです。
ご無理なさらずに少しずつトレーニングに励んで下さいね。
それにしても、腕立て伏せ40回はご立派だと思います。

赤い彼岸花は、先日娘との散歩の途中でも川の土手で見つけました。
通勤途中の公園には白い彼岸花も咲いています。

>人生において成功をおさめるためのコツは「自信過剰になる」こと
これについては、私もちょっと納得できません。
私自身、自分にはまったく自信がありません。
仕事においても、サポート的な内容が多いのですが
自分にはそういった役割が合っているのだと思っています。
むしろ、「実るほど首を垂れる稲穂かな」の言葉の方が私は好きですね。
とにかく、周りの人に感謝する気持ちは常に忘れずにいたいものです。
by hirochiki (2011-09-29 05:55) 

さーやん

ご来訪下さりコメントまでいただき
ありがとうございます
by さーやん (2011-09-29 06:27) 

伊閣蝶

hirochikiさん、おはようございます。
お気づかいのコメント、大変嬉しく存じます。
ありがとうございました。
まだまだ痛みは残っていますが、無理をせずに少しずつ可動範囲を広げていこうと思っています。
年寄りの冷や水にだけはならないようにと(^_^;

白い彼岸花は私は見たことがありません、やはりあの形で花の色が白いということでしょうか?
今度、注意して探してみようと思います。

ところで、「実るほど首を垂れる稲穂かな」。
私も大好きな言葉です。
人は一人では何もできないということを知った上で、何事にも臨みたいものだと思っています。
いつも周りの人に助けられているのだという感謝の気持ちは忘れずにいたいものですね。
そうした気持ちを常にお持ちになりたいというhirochikiさんを、改めて尊敬します。

by 伊閣蝶 (2011-09-29 09:22) 

伊閣蝶

さーやんさん、おはようございます。
こちらこそ、いつもご訪問&nice!を頂き、心より感謝申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。
by 伊閣蝶 (2011-09-29 09:23) 

節約王

ご無沙汰しています。お元気そうで何よりです。
肩痛が回復されているとのこと。お喜び申し上げます。

赤い彼岸花は、不思議ですよね。お彼岸になると何の前触れも無く突然姿を現します。神秘的ですよね。
地元の観音山でも咲き乱れています。絶景ですね。

>人生において成功をおさめるためのコツは「自信過剰になる」こと
私もちょっと納得できません。

確かに成功しておられる方もおられるでしょが長続きしていない気がします。戦国武将、起業家、芸能人、格闘家、自信過剰な方は数多くおられますがその後の人生を見てみると”長続きしていない”と個人的に思います。


by 節約王 (2011-09-29 09:34) 

伊閣蝶

節約王さん、こんにちは。
お気づかいのコメント、心より感謝申し上げます。
おかげさまで、何とか普通には使えるようになってきつつあります。
それでもまだ重いものを持ったりするのは厳しいところですが。

ヒガンバナ、確かに不思議です。いきなりという感じで花が咲きますからね。
しかも葉っぱがなく、赤い花が群生する。
絶景という表現は、正にその通りと共感しました。
観音山のヒガンバナも是非見てみたいものです。

ところで、自信過剰で成功しても、そういう人は長続きしない、というのは卓見ですね。
確かにそうです。全くのところ。
項羽と劉邦なんて、正しくそれを地で行っているような気がします。

by 伊閣蝶 (2011-09-29 13:17) 

Cecilia

私もどちらかと言えば自分に自信がないほうです。
次女が小さかった頃、器用に何でもこなす長女と比較されることが多かったのですが、当時はなぜか妙に自信がありました。ピアノの先生からはそのような態度を批判されることも多かったのですが、自己評価が低い今の姿と比較して懐かしく思うこともあります。根拠のない自信であっても、前向きな姿勢のために思いがけず成功することもありました。
自信過剰な人というのはある意味うらやましいところがあります。
by Cecilia (2011-09-29 17:42) 

Cecilia

書き忘れていましたが、肩の痛みがおさまってきたとのことでよかったですね。腕立て伏せってしばらくやってないです。お昼休みを有効に使われているのは本当に素晴らしいです。どうか無理をなさいませんように。
by Cecilia (2011-09-29 21:09) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんばんは。
ご心配を頂き、ありがとうございました。
おかげさまで、肩の痛みはだいぶ軽くなってきたようです。
でも、まだまだ本調子にはほど遠いので、無理をしないように気をつけたいと思います。
仕事がデスクワークですので、昼休みはなるべく外に出て体を動かすように努めています。それがいいのかもしれませんね。
ところで、下のお嬢様、小さな頃は自信をお持ちで、現在は自己評価を低くみられているとのこと。ご自身を取り巻く状況が見え、具体的な目標が定まってくると、やはり自分に対して冷静な分析を試みるようになると思いますので、評価は慎重にならざるを得なくなるのではないでしょうか。
でも、やはり前向きな姿勢は成功を呼び込む要素にもなり得ると思います。
仰る通り、自信過剰な人は、私も羨ましく思ってしまいます。
by 伊閣蝶 (2011-09-29 22:24) 

きんた

いつもご訪問、コメントありがとうございます。お気づかいいただきありがとうございます。
肩の痛みが快方に向かっているとのことで何よりです。
伊閣蝶さんの仰る通り、いろんな方がいていろんな活動がなされていると思います。トラブルシーティングで出張していました。短期間で対応するには特にその通りだと思います。
トラブルで自信を無くしている担当に自信をもてと叱咤激励してきました(^.^)。
by きんた (2011-10-01 09:09) 

伊閣蝶

きんたさん、おはようございます。
こちらこそ、温かなコメントをありがとうございます。
肩の痛みは、ゆっくり長くつきあっていくしかないのかなと達観しています。焦っても仕方がないので。
トラブルシーティングでのご出張、大変なご苦労であろうと存じます。
そうした対応にはやはり「自信を持って」向き合う必要があると私も強く思います。
by 伊閣蝶 (2011-10-01 09:54) 

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