SSブログ

ミオスタチンの働きを抑制して筋肉を増強 [ダイエット]

高曇りの蒸し暑い天気となりました。
日比谷公園では向日葵の花が咲き始めています。
himawari0727.jpg
さすがにこの花はこの季節にぴったりマッチしますね。
アゲハ蝶も、頻りに羽を動かしていました。

しかし、こう暑いと日比谷公園の猫殿もじっと寝ているしかないようです。
neko0727.jpg
でも、木陰での昼寝は気持ちよさそうですね。

効率的なダイエットは、基礎代謝を活発にすることで達成されるのではないかと、このブログでも何度か書いてきましたが、基礎代謝を活発にするためには筋肉量を増やすことが早道です。
従って、ダイエットの実施において摂取カロリーのコントロールと運動がセットとなるのも、理の当然というところでしょう。

ところで、ミオスタチンというたんぱく質があって、これは筋肉の成長を抑制する働きを持っています。
遺伝子上の障碍などで、ミオスタチンが欠乏するなどして正常に働かない症例がごくわずかに発生するそうですが、こうした人たちは筋肉が異常に発達し、生後二日目にして両足で立ったり、8ヶ月くらいで鉄棒にぶら下がって懸垂することができたりなどという例もあったとのこと。
脂肪がほとんど付かず、筋肉ばかりということですから、当然、消費カロリーは大変高く、食事も一日に六食くらい食べないとお腹がすいて仕方がないのだそうです。
まあ、当然でしょうね。脂肪組織という貯蔵庫を持たないわけですから。

そういえば、永井豪の漫画「バイオレンスジャック」にスラムキング(銅磨高虎)という登場人物がいて、筋肉が異常に発達しているため、200kgもある鋼鉄製の鎧を常時着ていないと、自分の筋肉で自分の骨や内臓を締めつけてしまう、という描写がありました(その筋肉により皮膚も退化し、鎧を取るとむき出しの筋肉になっている)。
そんな重さの鎧を付けながら、風のように走り体操選手のように飛び回るうえ、刃渡り2mという大太刀「斬馬刀」を風車のように回して攻撃するという「非常識」な怪人ですが、これもいわばミオスタチン関連の異常を持つ人物を想定したということかもしれません。
尤も、永井さんがこの漫画を描いていた頃は、まだミオスタチンと筋肉の異常発達との因果関係は解明されていなかったはずですから、純粋に永井さんの創作であったものと思われますが。

さて、ミオスタチンに関してはまだまだわからないことが多いとのことではありますが、生き馬の目を抜くようなダイエット業界がこうした話題に敏感に反応することもまた理の当然。
主にネット上で「ミオスティンL100」なるシロモノが販売されているようです。
ネットでググると様々な体験談がヒットしますが、胡散臭い、効果なし、という声の方がかなり信憑性が高いようです。
第一、まだ研究段階にあるミオスタチンなのですから、どのようなメカニズムで実際に筋肉の成長を抑制するのか、なぜそのような成分が必要なのか、まだまだ未解明の部分がかなりあるのですから、こんな怪しいサプリに高いお金を払うのは馬鹿げたことでしょう。

一方、ミオスタチンの研究を進めてきた生物学者ブライアン・カスパール氏のチームは、ホリスタチンというプロテインを人体に注入することによってミオスタチンの働きを止めることができるという研究結果を発表しました。

これはかなり画期的なことではないかと思われます。
この研究チームは、現在、アメリカ食品医薬品局に人体実験の許可を取るための申請を行っているそうです。
ただし、利用目的は「筋消耗に苦しむ患者のために」ということで、つまり、筋ジストロフィーとか重症筋無力症とか筋萎縮性側索硬化症、あるいは膠原病による筋力低下といったような筋肉疾患の患者の救済を対象にしているということなのでしょう。
これはこのような疾病に苦しんできた人たちにとって、正に朗報となるのではないでしょうか。
一日も早い実用化を望みます。

いずれにしても、この記事にも懸念が示されていたようなスーパーソルジャー育成とか、ダイエット関連の商売への利用といったような本来目的を逸脱するような使い方がなされないようにと祈るばかりです。
身体的な異常を有しない人は、自ら汗を流して筋力トレーニングを行うことで、いくらでもバランスのとれた体を作ることができるのですからね(もちろん、努力次第ですが)。
nice!(7)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 7

コメント 6

きんた

300記事達成おめでとうございます。
あす新橋、日比谷近辺に出没予定です。
ひまわり、ねこちゃん探してみます。(^^)/
by きんた (2011-07-27 23:21) 

伊閣蝶

きんたさん、こんばんは。
温かなお祝いのコメントをありがとうございます。
何だかあまり中身のないことばかり書き付けてきましたが、気がつけばもう300タイトルになっていたのだな、というのが正直なところです。
どうぞこれからもよろしくお願い致します。
ところで、28日は日比谷方面にお越しとのこと。
是非とも日比谷公園で、ひまわりと猫ちゃんを見つけて下さい(*^o^*)
by 伊閣蝶 (2011-07-28 00:59) 

hirochiki

ひまわりは、大好きなお花です。
お写真を拝見していると、こちらを向いて微笑んでいるように見えます(*^_^*)
見ているだけで元気をいっぱいもらえるような気がしますね。
近年のダイエットブームにより様々なダイエット食品などが販売されていますが、やはり摂取カロリーのコントロールと運動が自分の体のためにもベストだと思います。
ホルスタチンの研究が進んで、病気で苦しんでおられる方たちへの光となると良いですね。
少なくとも、ミオスタチンやホルスタチンが誤った方面で使われませんように。
ダイエットも、日々の積み重ねですよね。
by hirochiki (2011-07-28 05:47) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんにちは。
向日葵は、とっても存在感に溢れた花で、私も大好きです。
こちらを向いて微笑んでいるように見える、というご感想もなるほどと納得しました。
ダイエットに王道はない、というのが私の持論で、結局、バランスのとれた食事や生活が基本になるのではないでしょうか。
仰る通り、正に日々の積み重ねですね。
ですから、薬で痩せられるなど、私にとっては到底信じがたいところです。
ただ、仰る通り、この研究は、筋肉障碍の方にとっての福音になる可能性は高いと思います。
その意味では実用化が待たれますね。
by 伊閣蝶 (2011-07-28 12:37) 

節約王

伊閣蝶 様こんばんは。いつも興味深い記事ありがとうございます。
ひまわり綺麗ですね。私も最近やっといい散歩コースを発見しました。
利根川沿いにある自転車、歩行者専用道路です。ひまわりや色とりどりの夏の花が道沿いに植えられていてシニア世代の方々のいい運動道路となっています。私はままちゃりで15kmほど走り、道沿いにある道の駅で300円温泉を楽しんでまいりました。
ミオスタチンの話とても勉強になりました。昔オリンピックで話題になった
ステロイドを思い出しました。あれは男性ホルモンを以上に分泌させ、筋肉の発達を急激に促進するというもので恐ろしいのはその副作用でしたよね。しかも異常に切れやすくなるというおまけつきです。今はあまり聞かなくなりましたがミオスタチンというたんぱく質がなくなればステロイドに匹敵する筋肉発達手段となりそうで新たなドーピングの方法に発展しそうで少し怖い気がします。
by 節約王 (2011-07-28 21:15) 

伊閣蝶

節約王さん、こんばんは。
素敵なお散歩コースを見つけられたとのことで、喜んでおります。
お花に囲まれた道を走り、道の駅の温泉に入浴とは、ある意味大変贅沢な楽しみですね。
ステロイドのお話。
当時かなり問題になりましたね。
無理な筋肉の増強は、結局、体に大きなリスクをもたらすことになりますから、どうしてもそれを使わなければならない疾病があるなどという場合のみに限定すべきだと、私は思います。
この研究成果は、あくまでも筋力障碍のある患者を対象にするとのことですから、その点についてはぶれないようにして欲しいものですね。
by 伊閣蝶 (2011-07-29 00:08) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0