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もう音楽では食えない! [音楽]

Lavender0117.jpg寒い日が続きますが、皆さま、お変わりはありませんか。
先日、坐骨神経痛のことを書きましたが、寒いと全身の筋肉が強張って、さらに回復が遅れるようです。
腰の筋肉をサポートする腰ベルトをしていると結構楽なのですが、あまり甘やかすと筋力が落ちてしまうので、「なるべく外すように」と医者に言われてしまいました。
五十肩も、痛いからといって動かさないでいると長引く一方ですから、これも鋭い痛みを我慢しながら動かしています。
まるで拷問のようですね。

そんなわけで、なるべく筋肉を動かすために、今日の昼休みも日比谷公園に散歩に出かけました。
職場付近はビル風が吹いていてひどく寒いのですが、幸いなことに日比谷公園では風がやんでいて、ポカポカと温かな陽射が降り注いでいました。
どこからか梅の香りも漂ってきて、ラベンダーの花もまだ盛りのようです。

散歩で少し気分転換はできたものの、どうもこの痛みは暫く我慢を余儀なくされそうな雰囲気。
結局、これまでの無茶な行動が積み重なって、加齢とともに自分の体を痛めつけているのだな、と思うと、しみじみ情けなくなりました。

そういう気分の時には、どうも後ろ向き記事が気に係るらしく、次のようないたたまれない記事を見つけてしまいました。

「もう音楽では食えない!」相次ぐ中堅グループの休止・解散劇
「椿屋四重奏のベーシストが引退を発表しましたが、身につまされる話です。今の時代、メジャーデビューしても給料は10万円もあればいいほうで、印税収入などを足しても20万円がやっと。一方、スタジオミュージシャンのギャラ単価も激減していて、バンドをやめても活路はありません。地元に帰って再就職するのが、経済的には一番安定しているのです」

いやあ、それをいってしまっては身も蓋もないだろう、とは思いますが、現場の声でもあるわけですし、恐らく現実はそんな感じなのでしょう。

あの、筋肉少女帯の大槻ケンヂにしてからが、「音楽で食えないから仕方なくタレントやってる」などと発言していたくらいですから(月刊宝島でしたか)。
まあ、彼の場合は文筆業でも十分やっていけるくらいの才能がありましたから、そのほかに俳優などもやって食いぶちを稼ぎ、一番好きな音楽に打ち込む、ということもできたということかもしれませんね。

いずれにしても、メジャーデビューすればCDもバンバン売れて左団扇、なんて美味しい話は、よほどの才能と幸運にでも恵まれなければ、現実にはとても無理な話なのだろうと思います。
第一、そのレコード業界にしてからが、一万数千枚程度の週間売り上げでもヒットチャートの3位くらいに食い込む、なんていうお寒い状況なのですから、「印税で食っていける!」などということにはとてもなりそうもありません。

それでも演奏技術が超一流であれば、バックバンドやバックコーラスなどで一定以上の需要はあるでしょうから、結局中途半端なグループが行き詰まるということなのではないでしょうか。
早々と己の才能などに見切りをつけ、他に生活手段を確保したうえで、空いた時間をバンド活動につぎ込み、ライブハウスなどでの演奏を通じて、インディーズでCDを出す、などというのが、意外に賢く息の長い音楽活動ということになるのかもしれませんね。

私の後輩にもそうした音楽活動を続けている人間がいるのですが、テクニック(彼は現在ベースを担当していますが、ギターの腕前もかなりハイレベルです)はもちろんのこと、オリジナル曲(アレンジも含めて)の完成度もかなり高く、そのライブ演奏を毎回楽しみにしているところです。
身贔屓ではありましょうが、時折耳にする下手なインディーズのCDなどよりは数段上質なのではないかと私は思っています。何といっても、彼を含めたメンバーがきちんと地に足のついた活動を実践しているところが大きいのではないでしょうか。
「ミュージシャンの収入は減る一方ですが、『けいおん!』のヒットもあって、バンド志願者は急増しているのです。その受け皿として、大都市圏を中心にギタースクールやボーカルスクールが乱立していて、かなり腕の怪しいミュージシャンまで講師をやってますよ。その中には、受講料が年間100万円近くしているのに、ヘタなギタリストが好きな曲を適当に弾いて教えている、なんていう悪質なところも少なくありません」(前出のバンドマン)

「貧すれば鈍す」。
正にその通りで、そのような実情がさらなる負のスパイラルを巻き起こす温床となってしまうのかもしれません。

クラシック畑の方も、演奏家として一線で活躍できる人などはごく僅かで、学校の音楽教師への就職がかなり上位の成功例だという話を聞いたことがあります。
自宅でピアノ教室などを開いたりできればまだしも、音楽だけで食べていく、というのは、こちらもやはりかなり高いハードルとなっているようですね。

それはともかく、今は録音機材の値段もかなり安価になり、編集やCD作製などもPCでたやすくできるようになりました(録音からCD製作まで一貫してリーズナブルな価格で受けてくれるレンタルスタジオもあるそうです)から、己の才能を信じているのであれば、路上ライブやストリートミュージックなどを精力的にこなし、自主制作のCDを買ってもらう努力をした方がより直截的な実入りにつながるのではないかと、僭越ながら感じてしまいます。
もちろん、余計なお世話であることは重々承知の上ですけれども。

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hirochiki

おはようございます。
うちのphirochikiも、腰痛持ちで時々大変なことになっております。
おっしゃるように、腰ベルトは頼り過ぎると良くないので、緊急時以外は外して過ごしているようです。
調子が良くなったら、腹筋をすると良いと聞いたことがあります。

私の学生時代の先輩の息子さんがやはり音楽をやっているそうですが・・・
「とても結婚はできない」と先輩が嘆いておりました。
by hirochiki (2011-01-18 06:07) 

Cecilia

路上ライブ・ストリートミュージックなど、今ではYouTubeやMySpaceなどの動画を使って全世界に公開することができ、昔とは状況がかなり変わっているように思います。地道に活動していても、ネットの口コミの力で有名になる人も多いと思います。私も動画で好きになった演奏家が多いです。
「けいおん!」の影響力はすごいですね。「けいおん!」のカスタネットやタンバリンまで売られていますからね。軽音楽部もかなり人気が高いようですし。


by Cecilia (2011-01-18 08:55) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんにちは。
ご主人も腰痛持ちとのこと。
この痛みと不自由さは何とも辛いところですが、とにかく無理をしないことかなと、思っています。
腰ベルトも外していますが、なんとか大丈夫そうです。
ご心配をいただき、ありがとうございました。
それから、腹筋のこと。
加齢とともに腹筋や背筋の力が落ちてくると、てきめんに痛みが出ますので、調子が良くなったら少しずつ取り戻して行こうと思っています。

先輩のご子息も音楽をやっておられるのですか。
ご両親としてはやはり御心配でしょうね。
就職することが、即、音楽をあきらめることにはならないと思うのですが…。
by 伊閣蝶 (2011-01-18 12:20) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
仰る通り、今はネットを通じて自分の曲や演奏をアピールする場がありますから、本気で続けていこうとするのであれば、やり方はいろいろあると思いますね。
「けいおん!」私はまだ見たことはないのですが、すごい人気のようですね。
そうしたメディアを通じて、子供が音楽に興味を抱いてくれるのはとても良いことだとは思いますが。
by 伊閣蝶 (2011-01-18 12:23) 

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