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クラシック音楽を聴かせたところ不良生徒の数が半減…でもその理由は [音楽]

週末、特に土曜日は汗ばむくらいの小春日和でしたが、今日は一転して雨の降る寒い日となりました。

さすがに、日課の日比谷公園散歩はお預け。
勘弁して!
残念無念です。

さて、この記事を知ったのはかなり前のことですが、クラシック音楽を取り上げるというブログの性格上、ちょっと沽券にかかわるような気がして、面白いと思いつつもご紹介を躊躇していました。

しかし、良く考えてみると、これは別にクラシックに特化された話でもなさそうなので、改めてご紹介してみたいと思います。

クラシック音楽を聴かせたところ不良生徒の数が半減…でもその理由は

この記事の標題を読むと、一見して、クラシック音楽の持つ美しさや魅力が情操教育に功を奏した、みたいな印象を持ちますが、あにはからんや、ことはどうもそんな美化されたものではなく、このくらいの年代の子供たちにありがちな反応だったようです。
ウェストパークスクールのブライアン・ウォーカー校長は居残りの罰を受ける生徒に2時間半もの間、ヴェルディとモーツァルトを聴かせる方法を導入しました。
普通であれば反省文や同じ文字を何度も書くなどする居残りの罰ですが、その代わりにクラシック音楽を聴きながら校長先生のお気に入りの詩を書かせることにしたそうです。
すると4年前は50~60人くらいのいたのが、20人にまで減ったと言うことで、このクラシック音楽方式の罰が大きな効果を上げています。

と、ここまでの文章からは、クラシック音楽を聴かせることによって、居残りをしなければならないようなことをしでかす生徒が減って、めでたしめでたしというふうに読み取れますね。

しかし、
面白いのはクラシック音楽そのものが生徒に好影響を与えているというよりも、この罰を嫌がっていると言う点。
体験した生徒は「2時間にもわたる音楽地獄」だと伝えているようで、二度と味わいたくないと感じるそうです。

というのが、どうやら「効果」の真相のようですね。

校長にしてみれば、内心忸怩たる思いがあるのかもしれませんが、本来「罰」という位置付けの居残りなのですから、これはこれで一定の成果あり、というところでしょう。

というわけで、クラシック音楽のファンとしてはいささか残念なことではありますけれども、ここで思いっきり牽強付会な屁理屈をひねり出すとすれば、そもそもクラシック音楽を愛好する子供は、居残りの罰を受けるようなトラブルを引き起こさない、ということかな、なーんちゃって、これはいくらなんでも強引すぎますが(^_^;

しかし「2時間にもわたる音楽地獄」、というのは生徒にとっては誠にものすごい実感なのでしょう。

例えば私が悪さ(どんな?)をし、その罰として、「歌唱力のかけらもないアイドル歌手の歌」や「陳腐なコード進行のひたすらうるさいポップス」や「牛の涎のようなど演歌」を、閉鎖空間で「2時間」も聴かされたりしたら、「もう二度としませんから堪忍して下さい」と泣いて詫びを入れるだろうなと思います。
想像するだけでも、それは「地獄」だろうな、と震え上がってしまうので。
音楽を聴くことが愉悦であるのは、それがあくまでも自分の好みの楽曲であるからなのであり、音楽なら何でもいいなんてことでは決してないのですものね。
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hirochiki

これは、なかなか面白いお話でした♪
私の娘は、心を落ち着かせたい時にクラシックを聞くことがあるみたいです。
普段は、ノリノリのポップスを聞いているようですが(笑)
by hirochiki (2010-12-13 22:34) 

伊閣蝶

hirochikiさん、おはようございます。
そうですか、お嬢様、そのようにクラシックをお聴きでしたか。
そんな効果が体験できれば、この記事の中で触れられている子供たちへの影響も違ったものになるのでしょうけれども。
私も時折、ポップスの中で、極めて斬新なコード進行に出会ったりすると、正しく瞠目する思いに駆られたりします。
ジャンルは関係なく、心の響く音楽はやはりそうした魅力を持っているのでしょう。

by 伊閣蝶 (2010-12-14 09:40) 

ただの蚤助

こんばんは、蚤助です。
時々楽しませていただいてますが、今回、似たようなハナシを思い出しましたので通りすがりに一言。ただし、私のことですから、クラシック音楽ネタではないので、スンマセン!

オーストリアのあるショッピング・モールの一角にいつも暴走族風の若者たちがたむろして、時々悪さをするので、近辺の店舗が商売に支障が出て困ると、モールの運営会社に苦情を申し立てました。運営会社は、ガードマンのパトロールを強化するなど対策に乗り出したものの一向に効果がありません。

そこで、ある音楽ファンの意見を採りいれたところ、効果抜群で、若者たちが寄り付かなくなったといいます。その秘策とは…

その一角にBGMとして、ビング・クロスビーの歌を流したのです。ビング、蚤助は大好きですが、少なくとも若い暴走族連中とは縁もゆかりもない音楽ですからね…アンビリーボー、というところですかね(笑)

失礼しました。


by ただの蚤助 (2010-12-14 23:08) 

伊閣蝶

蚤助さん、こんにちは。
ご来訪、心より御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

オーストリアの若い暴走族連中であれば、確かにビング・クロスビーは全く縁もゆかりもないことでしょうね(私もビングは大好きなのですが)。
モーツァルトやハイドンだったら喜んで聴くのでしょうか?
あるいは、あの甘く美しい声を聴いて、ああ、自分たちは何という無為な時を浪費しているんだろう、と悔悛の情をそそられたのかもしれませんね。
いずれにしても効果はあったとのことで、慶賀の至りです。

そういえば、都内某公園で、夜中に若造がたむろして騒ぐのに業を煮やして、20歳代前半くらいまでの年代には聴こえる高周波を流して追っ払う(30歳以上は聴こえないのだそうです)という対策が採られましたが、一時期、功を奏したものの、その後、その音が聞こえるかどうかを確かめあうというゲームに発展し、却ってたむろする連中が多くなったとかいう笑えない話もありましたね。
by 伊閣蝶 (2010-12-15 12:07) 

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