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ショッキングな事故 [音楽]

fujienbou.jpg来日中のウィーン・フィルのコントラバス奏者ゲオルク・シュトラッカさんが、3日、富士山を登山中に滑落して亡くなったそうです。

来日中のウィーン・フィル団員、富士山で滑落死

1日にサントリーホールで、モーツァルトの交響曲第33番やドボルザークの新世界を演奏し、3日は休演日で、早朝に宿泊先のホテルをドイツ人の同僚とともに富士登山に出掛けたとのこと。

冬山装備ではあったそうですが、凍結している登山道を避けて足を滑らせたという報道もあり、もしかするとアイゼンは不十分なものであったのかもしれません。

この時期の富士山は、積雪量は少ないながらも気温は非常に低く岩などにベルグラが張っていたりして極めて危険な状況です。
11月から12月にかけての富士山が殊に危険だということは、経験のある山屋ならたいてい知っているはずなのですが、彼らに忠告する人は全くいなかったのでしょうか(雪の状態が安定する3月から4月の初めくらいが冬富士としては最も安全な時期かも)。

享年41歳とのこと。
残念でなりません。
心よりご冥福をお祈り申し上げる次第です。

9日にはブルックナーの9番、10日にはプレートル指揮でベートーベンの英雄が予定されているとのこと。
公演中止ということにはならないのかもしれませんが、異国の地に来て登山で命を落とすとはさぞかし無念極まりないことと思います。

それにしても、この時期の富士山に都内早朝発の日帰りで登ろうとしたのであれば、一般的には相当厳しい計画ではないでしょうか。

このお二方の登山の実力については寡聞にして知りませんが、もしも富士山という山の生理を良く調べもせずに登ったとするのであれば、申し訳ありませんけれども軽率のそしりは免れますまい。

ただ、ふと感じたのですが、そんなタイトな日程の中でも登ってみたいほどに富士山という山は海外でも人気が高いのでしょうか。
ちょっと複雑な想いです。
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コメント 6

aka

こうして才能ある人が亡くなるのは本当に残念でなりません。
私は久石譲さんの曲が大好きなので、長生きしてくれ~っといつも思っています。

自然の力というのは想像以上に恐ろしいのでしょうね。
by aka (2010-11-05 10:43) 

伊閣蝶

akaさん、こんにちは。
山の事故は本当にやりきれないものです。
あの、クレヨンしんちゃんの臼井儀人さんも荒船山で亡くなってしまいましたし。

久石譲さん、本当にきれいなメロディーを生み出されていますね。
風の谷のナウシカの音楽が今でも忘れられません。
by 伊閣蝶 (2010-11-05 12:13) 

かずっちゃ

富士山ってコワイんですね・・・。
年間にたくさんの登山者が登る山ですから、まさか滑落事故が起きるとは思いませんでした。
ワタシも富士山をあまく見ていたんですね。
ゲオルク・シュトラッカさんのご冥福をお祈りします。
by かずっちゃ (2010-11-05 16:08) 

伊閣蝶

かずっちゃさん、こんばんは。
富士山は危険な山だと思います。
夏はそれでも、きちんとした装備と心構えと良好な体調管理を以て登れば、まず問題はないと思いますが、積雪期は全く別物です。
私も冬富士に登ったことがありますが、神々しいほどの美しさの中に潜む恐ろしさは筆舌に尽くしがたいものがあります。
間断なく吹き付ける強風の中で、時折秒速数十メートルの突風がやってきて、足元はツルツルの氷。氷点下20度に満たないくらいの中を登るためには、かなり高度な氷雪技術と体力が必要となります。
11月も、雪の量は少ないものの、登山道は氷結していますから、滑れば終わり。基本的には冬山と同じです。
今回の滑落事故も300m滑落したとのことですから、かなりのスピードで体を強打したと思われます。

本当に、ご家族の悲嘆はいかばかりかと拝察しています。
悔やみきれませんね。
by 伊閣蝶 (2010-11-05 18:12) 

Cecilia

まともな登山をしたことがないので、この時期ならまだ大丈夫そうという感覚があります。
そういえば駒ケ岳に行った時もバスとロープウェイを使ったとは言え、恐ろしく軽装で行ってしまって現地で非常に寒かったということがありました。(8月でしたが)
まことに無知は怖いと思いました。
富士山と言えば、昔の職場の同期が富士登山の途中でくも膜下出血で亡くなったようなのですが、スケートなどで体力もある人だったので驚きました。登山は夏でしたが・・・。5合目で具合が悪くなったようです。
by Cecilia (2010-11-08 04:12) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
木曾駒ケ岳(西駒)に登られたことがおありでしたか。
仰る通り、あの山はアプローチなどの利便性が大変に高いので、それほどの装備がなくても、高山植物が咲き誇るカールまで行けてしまいます。
しかし、やはり3000メートルに近い高地ですから、低体温症の恐れは当然にあります。
雨天で風があったりすると、真夏でも危険性は高まりましょう。

ところで、富士山登山中にくも膜下出血で亡くなられたご同期の方、辛いお話ですね。
富士山は5合目でも標高は2500メートルくらいになりますから、高山には違いありません。
その高度が引き金になってしまったとすれば、誠に無念極まりないことです。
くも膜下出血は、そのほとんどが予兆なく突然に起こるようですから、登山との因果関係の有無は判然としませんけれども。

by 伊閣蝶 (2010-11-08 12:09) 

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