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ONKYOの「C-S5VL」を買ってしまいました。 [オーディオ]

朝のうちは晴れてよいお天気でしたが、午後から雲が張り出してきました。
どうやら明日は雨となり、ここ数日の夏のような暑さからは解放されそうです。

C-S5VLとうとう買ってしまいました。

SACDプレーヤーを、です。

以前から欲しかったのですが、ハイブリッド仕様のSACDは、今メインで使っているパイオニアのDVL-919(うーん、古いですね)でも再生出来たので、財政厳しきおり、購入は控えていたのです。

ところが、先日購入した伶楽舎演奏の武満徹「秋庭歌一具」は完全なるDSD方式のSACDであったため、さすがにDVL-919は認識をしてくれませんでした。
ソースの都合でプレーヤーを買うとは全くあべこべな話ですが、これも一つのきっかけというところでしょう。
ネット通販を利用したので価格は41000円程度、送料もかからなかったこともあり、清水の舞台から飛び降りるつもりで買っちゃった、という感じですね。

このプレーヤーでSACDを聴くと、やはりアナログとの違いがはっきりします。
もちろん、人間の耳の可聴周波数帯からは外れるので実際には感知出来ないのだとは思いますが、それでも周波数特性の広さは再生の余力として大きな効果は発揮しますし、S/N比やダイナミックレンジの高さも、何といいましょうか、音の切れを増しているような気がします。
大変残念ながら、私の再生環境は通常の2chなので、この「秋庭歌一具」の5.1マルチチャンネルの広がりを味わうことは出来ませんが、音の定位がはっきりわかります。

また、この「秋庭歌一具」の録音も誠に素晴らしいものでした。

伶楽舎は、この曲を演奏するために、笛の名手である芝祐靖が編成した団体で、芝氏を始め、宮田まゆみ、吉原すみれといった錚々たるメンバーが名を連ねています。
「秋庭歌一具」といえば、多忠麿が編成した東京楽所によるビクター盤(芝祐靖や宮田まゆみも参加している)が有名で、これまではこれがスタンダードという位置づけでしたが、改めて聴き比べてみると、伶楽舎の方が音に柔らかさと温もりがあり、それが全体を包む魅惑的な響きとなって展開されているように感ぜられました。
恐らくサントリーホールの残響が相当効果的に働いているのでしょう。

東京楽所の演奏はこれに比べるとかなり怜悧なもののように思われます。
これは好みの問題もありましょうが、私はこのSACDの録音にも心を奪われてしまったこともあり、伶楽舎の方を採ってしまいますね。

ところで、秋庭歌の初演は宮内庁職楽部による録音が残っておりますが(さすがにCDはもう廃盤になっているようです)、これは全二者に比べると残念ながらかなり落ちます。
演奏そのもののこともありますが、秋庭歌に5曲を新たに加え一具として再構築した現在の「秋庭歌一具」とでは曲の完成度において大きな差があるという点が大きな理由の一つでしょう(「秋庭歌一具」としての初演は東京楽所によって行われました)。

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cfp

気がつくとパソコンでクラッシックを聴いている今日このごろ。
いつの間にかステレオが消え、コンポが消え、
録音媒体や録音、録画形式が変わり、
クラッシック音楽くらいは、
良いスピーカーで聴きたいものです。

by cfp (2010-05-23 22:00) 

伊閣蝶

パソコンでクラシック音楽を聴くのは、確かにかなり辛いと思います。
私も財政状況や住宅事情により、なかなか再生環境は整いませんが、家内の目をこっそり盗んで、少しずつ改善をしているような状況です。
尤も、基本的なセットは独身時代のものの一部を強引に持ち込んだものですが。
独身時代に私の心を癒してくれていたタンノイは実家で埃をかぶっています。
by 伊閣蝶 (2010-05-23 22:57) 

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